死神の終末

プロローグ

 「____、会いにきたよ」

 石が積まれただけの簡素な墓の前に少女が腰を下ろし、黒いローブのフードを取った。少女の金髪の髪が風で持ち上がる。

 少女は暫く墓を見つめていた。

 すると、徐ろにローブから一輪の花を取りだした。

 青い彼岸花だった。

 少女は青い彼岸花を墓の前に置き、呟いた。

「愛してるよ」

 あの日、あの時、あの瞬間から、もう数百年が経っていた。

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