今作は、平凡な少女リンツが名門魔法学園で自らの過去と対峙し、新たな一歩を踏み出す物語ですが……
まず、その圧倒的な読みやすさに引き込まれます。
作者様の他の作品と同様に、流れるような筆致で、学園の情景やキャラクターの心情がスッと入ってきます。
そして何より、物語の終盤に訪れる怒涛の謎解きが面白かった!
これまで散りばめられていたピースが、最後に「ドドドッ」と一つに繋がっていく様は、読んでいて気持ちが良いものでした。
過去を乗り越え、タイトル通り「振り返らず」に前を向くリンツの清々しい姿は、読後も長く心に残ります。
ミステリー好きにも、爽やかな成長物語を求める方にも、自信を持っておすすめしたい一作です!
主人公、リンツ・シュバリエはアヴァロン魔導学院に史上初の「全教科満点」で入学した天才……のはずなのに、今の成績は中の上くらいでパッとしない成績が続いている。
そんな彼女に親し気に話しかけてくる公爵令嬢に、彼女を疎ましく思う公爵令嬢の取り巻き。そして親しい友人。
彼らとの賑やかだったり、緊迫したりのやり取りに、魔法の対抗戦への出場と、学園ものならではのストーリーが展開する中で、彼女の周りで蠢く陰謀や、彼女自身の秘密が明らかになっていきます。
「リンツ・シュバリエは振り返らない」というタイトルの「振り返らない」が何を意味するのか。それは是非皆さんご自身でお確かめください。