5 班長会議②

 ホストがミーティングを開始しました。


「では、班長会議を始めます。新たな報告がある者は挙手を」

「はい」

「カンナ」

「対象と直接接触しました。計画は順調、そろそろ最終段階に入ります」

「了解しました。何か留意することはありますか?」

「対立する相手よりも、周囲に対する不信感が強いとの報告があります。その点の心理的サポートが必要です」

「なるほど。その点も克服しなくてはいけませんね、計画を修正します。サポート面は、シュンタ、お願いします」

「わかりました。チームメンバーと連携して対応します」

「失礼。その点について、気になることがあります」

「どうしました、フミ」

「確かにサポートは必要ですが、手厚すぎるのはかえって依存度を高めることにもなります。その点、アマノセイジは過去に失敗していますので、慎重に動くべきです」

「そうですね。では、メグミ。サポートにはそちらの班のユキナも加えてください。信頼を分散して依存を防ぐように」

「了解しました。カエデ、配置はこのままにしますか? 基本的な関係の構築はできていますので、変更した方が計画を進めやすい場面もあるかと思いますが」

「そうですね。では今回は配置を変えましょう。案はA、B、Cとありますが、今回はCでどうでしょうか」

「異議なし」

「異議なし」

「異議なし」

「異議なし」

「では、C案を採用します。他に意見がないようなら、これで会議を終わります」


 ホストがミーティングを終了しました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る