第4話 普通そうでやばいクラスメイト
教室の後ろにあるロッカーに物を取りに行こうとしたところ、
「動くな、ぶっ殺すぞ」
小声で物騒な言葉が飛んできたぞおい。肩までホールドされてるし。
ちなみに今絡んできたのは
ここまで自分以外男が出てきませんがそろそろ出てこないかな。男友達はいるから学校着いたしそろそろ出てくるはずなんだが。
雑談は止めてこの状態を脱却しようかな。
自然なしぐさでスルーしようとしたら、
どしゃーん。なんで床に臥してるんだろ。
「動くなと忠告したはずだ、これはなんだ」
スマホの画面を突き付けてくる。
妹たちと横須賀線の車内で頭のおかしいやり取りをしていた時の画像がばっちり写っている。
「おいこれどこで見つけた」
「SNSでフォロワーから流れてきた」
れっきとした盗撮じゃん。調べて訴えようカナ?
「今からいう質問に答えろ。このいちゃついてる女子は誰だ。」
「いちゃついてはないからな」
尋問始まったな~。
そーいえばこいつに自分に(義理だけど)妹がいること言ってなかった気がする。ま、いっか。
チラッと助け舟を出そうか迷ってる美巫女が見えたので、助けは不要、何も言うなと目くばせをする。伝わっててくれ。
「中学部の名物双子だぞー、かわいくね?」
知らんけど。そして後ろで美巫女が吹いてるんだよな。そんなに面白いか?
「うんかわいい、じゃなくてなんで女子侍らせてんの、しかも二人も」
倫理的な問題ね、妹だから気にしなくてよくね。
「自分に彼女がいないからOK」
我は彼女いない歴=年齢の男子なり。
「相手に彼氏いたらどうすんの?」
泉と瑞が言わないだけで確かにいてもおかしくないな、特に泉とか。
「その筋は考えてなかったな」
「ちゃんとそこは考えとけや」
すると、突然電話が鳴る。画面に泉のラインで使ってる名前が表示されている。着メロは泉が推しているらしいバンド?の歌である。自分はよくわからない。
「まさかあの子たちからの電話じゃないでしょうね」
「せいかーい」
実際泉からの電話だからな、噓はつかんぞ。
すると傍目では結衣がゲシュタルト崩壊を起こしている。本当に面白いやつだ。
さらに向こうでは机に伏した美巫女がぴくぴくしている。笑いを必死に抑えたいるらしい。
「昼ごはん持ってないんだけど私の分持ってるとかない?」
そういえば泉のやつ昼ごはんの弁当置きっぱなしにしてたな。まあ一応持ってきておいたんだけど。
「あるよ」
「持ってきて」
即答、というかそっち行けって?
「わかったよ」
電話が切れる。
横にはHP1で耐えたらしい結衣が小鹿のごとく足を震わして立っている。
「なんて?」
質問の真意がよくわからんな。
「来いってさ」
また結衣が溶ける。そんなことは放置して弁当持ってこ。早くいかないと怒られるし。
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