同作者の『姉妹百合』第一部を読み終えた後、Xで本書のドラマCDの宣伝を目にしました。xfdを聴いてみると、すごく自分の好みに合っていたので、CDを購入し、本書を読み始めました。
本書の最大の特徴は、個人的にはその非常に美しい言葉遣いにあると思います。詩のような文章の数々は、ヒロインの紫音を最大限に称えつつ、口下手なもう一人のヒロイン・詩の内面世界を見事に補完しています。これほど華やかな表現でありながら、読んでいて冗長に感じさせないのは、著者の文章力の高さにただただ感嘆するばかりです。まさに言葉は鏡であり、紫音が詩の小説をこれほど好きになるのも納得です。
本書の魅力は、二人のヒロインのガールズラブ関係はもちろんのこと、私が最も心を動かされたのは、詩とその母親の関係性の描写です。青春真っただ中の反抗期にある詩は、女手一つで自分を育ててくれたシングルマザーに対して、大きなコンプレックスを抱いています。そんな母娘が次第に心を開いていく様子が本当に好きで、母親の不器用でありながらも偉大な愛に胸を打たれました。
全体的に、本書は非常におすすめです。アルバムも素晴らしい出来です。いつかキャラクターたちの後日譚が読める日を願っています。
この作品は登場人物の詩と紫音の二人の間の空気感というのでしょうか、とても丁寧に描かれていると感じます。 メインの二人とも人付き合いが少ない子であり、それでもお互い不器用にも距離を詰める印象がなんとも可愛らしく、マジでずっと見ていたいなぁ…となります。 なんでしょう、こういった描写一つ一つから作者様からキャラへの愛みたいなところも感じられて良いなぁと思います。
私は百合作品に限らず、物語の登場人物の行動には読者が納得できる理由が欲しいタイプです。
もちろん創作なので、理由づけのための多少のフィクション性は許容できるのですが、あまりに突飛すぎる展開であったり、都合が良すぎる展開が出てくる、というものが流石にリアリティに欠けていると感じてしまい苦手な人間なのです。(創作でリアリティ云々は一旦ツッコまないでいただいて…)
が、この作品はそうした違和感がなく、自然な流れでかつ解像度の高い描写で綺麗に描いてくれていると感じまして、その点も非常に素敵だなと感じております。
なんだか少し上から目線のように見えてしまったら恐縮なのですが、私自身決して文章に明るいわけではないです、むしろ文章を読んで理解するという事自体があまり得意ではないのですが、そんな私でも読みやすく楽しめる文章です…!
今後の更新が楽しみでなりません!もしこのレビューを見て興味を持たれた方は読んだ方が良いです、マジ後悔しないと思います。尊いねーーーーー!!!