第2話 激痛そして歓喜

 運命は笑う。僕の右膝はまた痛みだした。怪我をしたとき、班長には報告していたが、それ以上はなるべく外部には伝えなかった。だって、責任を持ってお金を稼ぎに来ているのだもの。足を怪我して健康状態が優れないは、本来許されることではない。本当はここまで来るのだってやっとだったのだ。怪我をしてから、奇跡的なめぐり合わで実力のある気功の先生に直前で治療してもらえたり、宿舎の温泉が怪我、とくに捻挫や関節痛の治療を謳っていたり、様々なサポートも重なった。僕がよく参加する瞑想のグループの皆は、僕にヒーリングを送ってくれている。僕は愛を味方にしている。この痛みは、学びであり機会だ。過去に弱者に優しくできなかったとき、人をもっと労ることが大切だと痛感すること、僕は必要なときに必要な学びを得ている。僕は決めた。全てを癒やして生きていく。ヒーラーになる。人を癒やす。生命を癒やす。魂を癒やす。世界を癒やす。宇宙を癒やす。思念は力だ。想像は創造だ。僕はこの瞬間に癒やすことを選ぶ。ヒーラーだ。

 そのとき痛みは、祝福へと変わった。この痛みは変容する。僕の力へと、僕の優しさへと、僕の温かさへと。

 今日も、仲間たちは僕を助けてくれた。上司も穏やかで協力的だった。仕事の量も丁度良かった。何が起こってもそれは、僕を天使へと変容させる祝福だ。だって、想像しているもの。そう信じているもの。信じること、それは何度も何度も想像することだ。その想像はやがて無意識に、深く深く深く染み込んでいく。永遠の源よ光の存在たちよ、世界に私たちに、愛と光をありがとうございます。感謝を捧げます。


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