女子高生ドールオーナーが異世界に転移して錬金術師になるようです

@minorutazero

第1話 ドールと異世界転移

私は、民野紫乃17歳、普通の高校生特に特筆したものは無いけどスイーツと可愛い物が大好きな女子高生。

 最近アルバイトをしてお金を貯めて可愛いドールをお迎えしたの。


 名前は「スミレ」。

茶色系の髪色で紫色のアイでとても綺麗で可愛いワンピースを着てるの


 そんなスミレと今日はイベントに参加するはずだった。

 けど不慮の事故にあってしまったの 。


「ね――ねぇ――お……きて……起きて――」

「う、うーん ここは、どこ? あなたはだれ?」


 どこかで見た事あるけれど、私の知り合いにこんな子は居ない。

 いや、でも……何故だか他人とは思えないモノを感じる。


「うーん、場所は分からないけど、あたしの名前はスミレ!」

「へ……? あなたがスミレ? スミレってあのスミレ?」


 スミレって私のドールのスミレ?

 そんな事ってありえるの?

 けれど、何故だか私にはこの子が嘘を言っていると思えなかった。


 よくわからない事だらけだけど……周囲を見渡す。

 ザ、森。

 けれど、見た事ない種類の木だった。

 何より、なんだか不思議な感覚が周囲を満たしていた。

 それが『魔力』と呼ばれるモノであると後に知る。


「うん、そうだよ。元々あなたに愛されてたドールだよ。あなたとお話とかしたいなぁと願ってたらほんとに人間になれちゃった」


 と言いながら抱きつかれてやっと状況が把握してきた。


「ここは異世界なんだって」

「へ? 異世界? ううん、それが正しいとしてどうしてスミレがそれをわかるの?」

「さあ? よくわからないけどそうわかったの。まあドールが人間になってるんだし、そういうモノなんじゃない?」


 適当だなぁ……でも、私も初めて見るはずの人間のスミレを他人に思えなかった訳だし、そういう事なのかも


「ほら、とりあえずここにいるのもあれだし近くに街があるから街に行こう。あっちにあるってわかるの」

と言ってスミレの手を引いて近くの街に歩いて行った。




 しばらく歩いて街に着いた、見上げてみると街並みは昔のヨーロッパみたいな綺麗な街並みだけどどうやら言語はよく分からない特殊な言語だけど何故か分かる。

 そしてお店に売っている食べ物はどうやら転生前にいた世界と余り変わらないようだ。


「ねぇねぇ、お腹空いたぁ」

「たしかにお腹空いたね」


 と、ふと目線を下にした時腰に下がってた袋に気づいた。

 袋中身は少しの食料とお金が入っていた。

 暫くは生活出来るくらいの量だった。


「袋の中にご飯入ってたからこれ食べよ」

「うん、わかった」

「これ食べたらお仕事探しに行かないと」

「お仕事かぁ。どういうのがあるのかなぁ」

「分からない。とりあえず仕事紹介してくれるとこ行ってみよ」


 と、2人は職業ギルドに行くことにした。

 そして2人はしばらく歩いてギルドに到着した。


「へぇーここが職業ギルドかぁ」

「結構広くて綺麗だね」

「えーと仕事はどこかな」

「どこだろ?」


 2人はキョロキョロと周りを見回した。


「あ、あれじゃない」

「あ、ほんとだ えーとどんな職業があるのかな。なになに剣士に魔法使い……うーん、どれもあまり良いのが無いなぁ」


 と、壁に貼られた紙を見て呟いた。

 ふと1枚の張り紙に気づいた。


「錬金術師かぁ。へぇ面白そうじゃん」

「えーなになに……錬金術師? 良いじゃん。やってみたら?」

「うん、そうだね。じゃあちょっと受付してくる」


 貼られてた紙を取って受付に行った。


「じゃあこの紙に書かれてるとこに行ってくださいね」

「あ、はい分かりました。えーと、あのー、すいません。ここってどこですか?」

「えっとですね。ここはですね……ここを出て左に行ったとこですね」

「あ、はい。分かりました。ありがとうございます。おーい、スミレー行くよー」

「あ、はーい」


 といって職業ギルドを出ていった。




 2人は街を歩いて行くと目の前に入ったのは。


「え、ここがアトリエ?」

「どうやらそうみたい」

「廃墟じゃん」


 2人の目に入ってきたのはボロボロになった到底住める状態ではない家であった


「え、もしかしてこの家直さないといけないの」

「どうやらそうみたいね。なんか楽しそうじゃん」

「めちゃくちゃ他人事みたいに言うじゃん。まぁとりあえず資材は置いてあるから組み立ててみようか」

「うん、そうだね」


 そう言って2人はボロ屋を直し始めた。




 数時間後――――


「な、何とかできたぁ」

「ふぅ……疲れた とりあえず中に入ろうよ」

「うん、そうだね」


 2人は綺麗になったアトリエに入ってた。


「まぁ、内装とかはまだないけど生活はできるか。あとはこの釜はどうすればいいんだ?」

「ねぇねぇ、こっちなんかそれっぽい本あるよ」

「えーと、どれどれ? あーたしかに錬金術関連のやつだね。にしてもなんでここだけこんなに綺麗に残ってんのかな」

「さぁ? まぁ、読んでみないと始まらないしさ」

「うん、そうだね。えーとなになに」


 といって何冊か手に取って読み始めた。


「ほうほうなるほど。えーと、まず釜に火をつけて。で、最初は何を作れば良いんだ?」

「ねぇねぇこれ作り方の本じゃない?」

「えーどれどれ癒し薬?」


 名前通りであるなら回復効果があるとか、そうでなくても傷薬的な物かな?

 となると、これから何があるかわからないし、持っていて損になる物ではなさそう。

 何よりこういう品って必要としている人が多そうだよね。


「とりあえず作ってみるか。えーと、必要なものは……あ、近くで採れるのか。よし行ってみよう」

「え、お出かけ?」

「うん そうだよ 近くの草原まで素材を採りにね」

「じゃあ私も行くー!」

「よし支度して出発だ」

「おー」


 こうして二人は採取に向かった。


「ふぅー……着いたぁ」

「わぁー広い草原だぁ」

「あ、こら。勝手に行かないの。あーあ、行っちゃったよ……まぁいいや1人で採取しよ」


 と1人でブツブツ言いながら採取を初めた。


「えーと、必要な物は……薬草と、うん? なにこれ? 何か倒そないといけないのかな。それとも鉱石か何かかな?」

「おーい。こっちになんかあったよー」

「あ、帰ってきた」

「こっち来て。なんか光ってる物見つけた」

「わかったからそんなに引っ張らないでよ」


 と紫乃はスミレに急かされるように言われた場所に行った。


「ほらここ なんかキラキラした石がいっぱいあるの」

「ほんとだ あ、これ調合で使えるやつだ よく見つけたね」

「えへへ。たまたま走り回ってたらここに着いてさ。なんかキラキラしてて素材なのかなぁって思って呼びに行ったの」

「でも勝手に走ってたことは後でお説教だからね」

「ちぇー」


 と2人で喋りながら採取をしました。


「ふぅー これだけ集めれば良いでしょ」

「うんそうだね 疲れたしお家帰ろ」


 こうして2人は採取を終え家に帰りました 。


第1章 終わり

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