タワーディフェンス 〜新世界にて配信中〜
木曽 リヒト
新たな世界に
第1話 初配信
和風の部屋の中、ただ一人の少年が何もない虚空に向かって唐突に話しだした。
「どうも皆さんこんにちは、新しくガーディアンとしてデビューした、『
どうやら少年はただ何もない空間に向かって話しかけていたと言うわけではないらしい、おそらく配信というものをしているようだ。
そして何もない空中に文字、コメントが流れてきた。
“ 初めましてー “
“ 初めまして “
“ いいじゃん “
んなーんとなにかが鳴いた
“ その肩のやつ何? “
「コメントありがとうございます、ええと肩のやつ?あぁこいつは猫のヌヌッコです、『大和魂伝統』の配信にたまに出現しますので、取り敢えず皆さんこいつの名前だけでも覚えて帰ってください」
“ 猫が出る…マスコットか? “
“ マスコット枠がいるのは珍しいな “
んなーんとまた猫が鳴いた
「覚えやすいところからでも、覚えてもらったほうがいいですからね、少しでもうちらのグループについて覚えてもらいたいんです」
少年は少し笑いながら答えた。
「さてと、とりあえず自己紹介からですかね」
そういうとその少年_小舟は空に文字を書き出した。
「名前の荒波小舟はこう書きます、趣味は釣りです、ハイ、あと好きなことは、、、釣りですね」
空中でコメントが流れていく。
“ どんだけ釣り好きなんだよwww “
“ 昔からやってたの? “
「いえ、最近始めました、でも楽しいですよね」
“ 好きなものは? “
そのコメントを読むと小舟は大きく字を書いて答えた。
「好きなものは魚です!!」
元気よく回答した。
“ 待ってなんて書いてあるんだよwww “
“ 読めねーwww “
“字が汚いwww“
“ 魚だと思う、そうだよね? “
「そうですね、魚ですね、読みづらいですかね?まあ活動としては行き当たりばったりで、やりたいと思ったことを、その時その時やっていきます、基本的には料理がメインになるかなぁ…」
“ お~ “
“ それでいいのかよwww “
「まあ一応僕の所属するグループ的にも和の心?というやつを大切にしてやっていきます、それであのぅ、一応ですが、和と聞いてわかる人います?」
“ わ? “
“ わって
“ 和じゃね “
“ 和ってあの…あれ? “
「そうですねその和であってます、知ってる人がいるっぽいので、皆さん後で聞いといてください、だからまあ説明は良さそうですね」
“ おい放棄すな “
“ 答えろー “
“ 日本という国の心構え的なやつだよ “
“ @〜〜ありがとう “
「説明ありがとうございますそれで多分合っています、僕には難しくってw」
そう言ったあと小舟は少し悩んだ素振りをしてこう言った。
「あのファンネームを決めようと思うんですが、どれがいいですかね?」
そう言って小舟は空中にいくつか文字を書いた。
・船員
・クルー
・乗り人
「後で投票用のやつ貼っとくのでみんな参加してね、決まったらそれを次回の配信から使います」
そして何かに気づいたような素振りを一瞬して、向き直る。
「今気づいたんですけど、時間結構やばいですねそろそろお開きにしますか」
そして小舟は手を振った。
「またね~お疲れ様でした!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます