夢 2
今から75年前の6月10日俺は北海道の夕張市で生まれた。俺の瑞希という名前は当時は少なく色んな人に珍しがられたのを覚えている。それでも俺の家庭はごく一般的なもので小学校に上がる頃には母から「男の子は頭が良くなくちゃ」とそろばん教室に通わされるようになった。当時の俺はじっと頭を使うことが苦手で外で遊ぶのが大好きだったから苦痛で仕方なかった。だから俺は良くそろばんに行ってくると嘘をついて親友の佐藤健と公園で遊んでいた。初めのうちは両親にこっぴどく叱られていたがいつしか何も言われなくなり気づいた頃にはそろばん教室を辞めていた。
そして俺が小学校に入学した二年後にバブルが崩壊した。俺は最初大人たちが大騒ぎしているのを見て何か大変なことが起きたことは分かったがただそれだけだった。それでも少ししてから給食が質素になっていくに連れて俺も少しずつこれがどういうことなのか理解していった。
そしてこのタイミングで俺は日野瑞希の人生において二回の内一回目の運命の出会いを果たした。
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