第4話 AIは役立つか
まだ明確にAIがどうのこうのと語れるほどのメソッドを持っているわけではないので、何の参考にもならないことを保証します。お気を付けください。
主に使っているのは、chatGPTとGEMINIです。当然どちらも一長一短あります。
創作にはGEMINIが向いているという話も聞きますが、必ずしもそうは言えないというか、創作の「どのフェーズか」にもよります。
体感ですが、プロットを練って精度をあげたり、校正したりというような作業にはchatGPT、アイデア出しはGEMINIが向いているように感じます。
性格的にいうと、chatGPTは真面目で頭のいい学級委員長の男子、GEMINIは面白くて頭の回転の速い、みんなを笑わしてくれる男子というイメージです。なぜか、両方とも男子イメージです。
ちなみに、この間、子どもとchatGPTの性格の話題になったのですが、「同意してほしいだけなのに、解決策を押し付けてくる、いわゆる男性脳っぽいよね」と盛り上がりました。
男性の皆様ごめんなさい。
使いこなしは人それぞれでしょうが、私は上記のような感じで使っています。
そして皆さま気になるのが、多分「AIが小説を書けるか」だと思いますが……
個人の見解ですが、AIの学習方法が劇的に変わらない限り、難しいんじゃないかと思います。
いわゆるテンプレート量産的な小説なら行けると思いますが。私のようにクセ強めの世界観で書いているものにはまだ難しく思います。
仕事(本業)の方面の興味もあって、自分の文章をたくさん食わせて学習させ、条件を与えたら自動でほしい文章を書いてくれるか?を試みたこともありましたが、全く駄目でした。おそらく、私があまり売れ筋ではない世界観の小説を書いているせいかとは思いますが、どうにも「セオリーはそうであることはわかるが、そこはあえてセオリーを外して自分の味をだしたい(もしくは読者を驚かせたい)」という、なんというか小説の肝になるような部分は、すべて抜け落ちました。
いくら補正しても、すでにAIが学習済みのモデルの方に寄せようとする圧がすごいです。特にchatGPT。違う、そうじゃない!と何度もバトルしましたが、どうにもなりせんでした。
ただ、表面をある程度きれいに整えた売れ筋の文章は書いてくれます。これと自分の癖ツヨ小説を比べると、「売れ筋小説」からどれほど離れているかの類推はできました。マーケテイングを意識したいのならいいのではないでしょうか。
とはいえ、一見きれいに文章は書いてくれるのですが、本当に表面なぞっただけです。例えば、『雪の国、最後の王太女』で、イアン君がユーリを陥れるところ、実に流麗に書いてはくれるのですが、なぜイアン君が婚約者たるユーリを拉致るのか?そのあたりの納得感のある書き込みはしてくれません。
もちろん、プロンプトを工夫すればよいのでしょうか、正直言って、思い通りのアウトプットを作ってもらうためにプロンプトを一生懸命工夫するぐらいだったら、普通に小説を書きこむ方が早いし、良いものが書けると感じました。
完全自動化で自分の思い通りの小説を作ろうと思ったら、生成エンジンを自分用にカスタマイズする必要があるんだろう、と、AI業界の端っこにいる人間として感じました。
簡単に「生成エンジンのカスタマイズ」と書きましたが、今のところ、世にあるAIツールでは「学習」させることはできても「エンジン自体のカスタマイズ」はできないはずので、AIサービスを使って自由に小説を書くということはまだ難しいと感じました。何回も言いますが、専用に開発されたAIだとしたら、話は別ですが。
でも、あっという間にそういう時代も来るかもですね。
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