とある小説投稿サイトに登録したばかりの新人作家・青葉芽吹が、自信作を公開したことから始まる物語です。
ところが、なかなか読まれない現実にぶつかり、人気作家との出会いをきっかけに状況が大きく動き出します。
そしてそこへ現れる、“どうにも普通ではない謎の作家”。
創作の喜びと戸惑いが、コミカルに、でもどこか身につまされる温度で描かれていきます。
公開直後のそわそわ、読まれない切なさ、レビューひとつで世界が変わるような高揚感。
創作経験のある人には刺さると思いますし、読み専の方でも「こういう世界があるのか」と楽しく読める作品だと思います。
それでいて、この作品の魅力は“あるあるネタ”だけではありません。
芽吹の反応や思考がいちいち可笑しくて親しみやすく、他の登場人物たちもひと癖もふた癖もあって、とにかく掛け合いが楽しいです。
……と、ここまでまじめに書きましたが、読んでいるあいだ何度も大爆笑しました。
創作まわりのあれこれに共感しつつ、思いっきり笑わせてもらえるのがこの作品の大きな魅力だと思います。
とにかく面白いので、たくさんの人に読んでいただきたいです。
「書くこと」が好きな人にも、「読むこと」が好きな人にもおすすめしたい作品です。
初心者投稿作家の"あるある"が面白可笑しく描かれており、
とても共感できる作品です。
投稿前から「書籍化かも」なんて想像をふくらませてしまう主人公(わかる)。
けれど現実は、誰にも読まれない。
ようやく届いた人気作家からのレビューで浮上するも――。
この流れがあまりにもリアルで、思わず笑ってしまいました。
そして現れる、ペンネーム『暗黒巨星ベガ』からの超長文レビュー。
この時点で「絶対何かある」と身構えたのは、
私だけではないはずです(笑)
しかし、ラストで明かされる真実。
それまで散りばめられていた違和感が、鮮やかに回収されます。
創作を続けている人ほど、深く刺さる物語かもしれません。
何なんでしょう。この、「あるある」を絶妙に掬い、
かつ、しっかりと軽く(ここ重要)笑えるコメディで、
なおかつ伏線だらけの、仲間たちへの大エール。
恐ろしいまでの自然体と、技巧の綾。
言葉を尽くせば尽くすほど、作者様の手中に収まってしまいます。
でも、それがまたいい! そしてこの手腕、はっきり言って悔しいくらい!
能ある鷹は爪を隠すといいますが、本作の作者様にお届けしたい言葉です。
お勧めです。
自分にない、すごい才能に触れてしまった・・・・・・。
本当に、本当にフィクションなのでしょうか。
私はだんだん、気になってきましたよ・・・・・・。
主人公青葉芽吹は小説投稿サイト「ヨミカキ」でミステリー小説を投稿しますがPV伸びません。
しかし、ある時、人気ミステリー作家の有田イルがレビューを投稿し、さらには暗黒巨星ベガなる作家もレビューをしてくれた。
お礼に自分も読みに行かないとと暗黒巨星ベガの作品を読んでみると、あまりの癖強文章に読むの断念。
このあたりの下り、もう本当に「あるある!」って叫んでしまいます。
別に☆の付け合いじゃないけど、応援されたり、☆もらったり、ましてやコメントレビューもらったら相手の作品も読みに行くじゃ無いですか。
でも、読んでみたら、あまりにも自分の趣味と合ってないとか、読みづらいとか、いろいろあって断念……ってカクヨムでそれなりに活動してれば、ままあることじゃ無いかと思います。
評者も何度かありました(苦笑)。
そういったWeb小説作家のリアルが深刻にならない軽妙な文章で描かれ、笑いと共に小説に引き込まれます。そして最期の仕掛けが秀逸。
ぜひ皆さんに読んでもらいたい作品です。
小説投稿サイト「よみかき」で本格ミステリーを投稿し始めた青葉芽吹。彼女が投稿した小説は誰にも読んでもらえないまま大量の他作に埋もれていって――。
誰もが経験する投稿初心者時代がとてもリアルに描かれます。カクヨムの書き手であればきっと「あるある~」と思えることでしょう。
この手のお話ではPV0の絶望みたいなものが必要以上に強調されることが多い気がしますが、本作では芽吹自身が「自作を読んでほしくて星レビューしてるとは思われたくないなぁ」など「譲れないこだわり」を持っています。彼女がそういう芯の強いキャラであるおかげで、悲愴感や焦燥感が前面に出ているわけではなく、その点も好感度が高かったです。
さらにそのリアルさを崩さずしてラストで驚愕の真相を提示する。素晴らしい構成の作品でした。
主人公・芽吹とイルとベガの三者?で綴られるWEB小説のリアルなあるある小噺。
芽吹にとって書籍化作家の有田イルは雲の上の存在でした。ある日のこと、そんな凄腕作家から自分の作品に簡潔なレビューが届きます。
跳ねるPV、ランキング上昇。テンションはもちろん上々⤴︎⤴︎です。
はい、ここまではいいです。
しかし、今度は暗黒巨星ベガという不思議なペンネームから超長文のおすすめレビューが届きます。さっきの有田イルとは対照的な印象。コレは何だ?
読み返しにレビューを試みようとする芽吹。ベガのクセの強い作風に苦戦しつつ客観的にクスッとしながらも読者代表として皆さんを巻き込んでいく楽しさが堪りません。
気づけば伏線、読み終えて納得の回収劇。
読み終えて思わず「騙された」と唸ることでしょう。それだけラストに思わずアッと思わせる仕掛かけが込められているのです。
注意を払っていた私もまんまとやられてしまいました。完全に想定外。作者様は相当な手だれですね。
無意識のうちに思考が絡め取られて気づけば巧妙な罠にかかっている。そんなミステリーテイストを織り交ぜている作風もこの作品のもつ醍醐味の一つではないでしょうか。
総じてエンターテイメントの方向性を示しながら躍動する展開の先に待つラストの落とし穴。
読者を意識したあるあるも含めとても期待値の高い作品と評したいオススメの短編小説です。
編集者さん超有能です。
いやほんと、この方のありがたみが非常によくわかる……。
この名もなき編集者さんの存在のおかげで、煌めく一等星が暗黒うんちにならずに済んでいるわけですから。
やっぱり編集者ってすごい。
また、名前による言葉遊びも実に秀逸なものを感じさせます。
特に、作中の小説タイトルに思わずクスッと来てしまうこと間違いなし。
こういった要素がきちんと考え抜かれている作品、実に自分好みです。
そして、うんち要素の実にぶっ飛んでいること……!
こりゃあ、うん、駄目ですね……編集者さんいい仕事してます……。
いやぁ、インターネッツはこわひところですね。
ゲラゲラ笑いながら読ませていただきました。
サクッと楽しく読めますので、胸糞要素なく気分良く笑いたい方にはぜひともお勧めしたい作品です。
創作初心者の気持ちが、ここまでリアルに描かれているとは──。
あらすじだけではわからない、ちょっとした“痛み”と“喜び”の波が、じわじわと胸にしみてくる作品です。
出てくるのは、名前だけなら一瞬で流しそうなような、ネットの片隅にいる“作家たち”。
でも、その一人ひとりに確かな物語と感情があって、だからこそ読んでいて他人事じゃなくなる。
書く人・読む人ならきっと「あ、これ自分だ」と思う場面がどこかにあるはずです。
構成も絶妙で、三話を通して読んだときに「あ、そういう仕掛けだったのか」と、
静かに膝を打つような納得感があります。
軽妙なテンポとユーモアの裏に、深い共感が隠れている──そんな印象の、上質な短編でした。