燕
青城澄
燕
太陽が 熱い
緑が燃え上り 風に情熱を溶かし
金色の日向に 野の花が歌う
夏が来る 夏が来る
新しい夏が来る
燕が飛ぶ
つぶてのように 風を切り
高く低く 燕が飛ぶ
働こう 働こう
はりきって 働こう
夏が来る 夏が来る
巣を整え かわいい卵を生み
つまとこうたいで温めて
こどもをつくろう
働こう 働こう
はりきって 働こう
かわいいこどものために
食べ物をいっぱいとって来なくては
夏が来る 夏が来る
光が翼にしみ込み
体中に熱い心が満ちてくる
緑が伸びてゆく 花が星のように群れて光る
風は降り注ぐ光をかきまぜる
光は日に日に 濃くなってくる
熱くかきたてられる心のありかに
翼を燃やしながら燕が歌う
働こう 働こう
はりきって 働こう
今年もまた みな新しくなる
新しくつくってゆく
新しい花を咲かせる
新しい蝶が飛ぶ
新しい鳥が生まれる
新しい夏が広がる
働こう 働こう
はりきって 働こう
夏が来る 夏が来る
幸福の 夏が来る
燕 青城澄 @sumuaoki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます