《アークシール ―宿結び― 繋がれる魂たち》
✞夜月 影耀
プロローグ/世界の構成
―プロローグ―
私の中には、悪魔が2体いる。
ときどき、遥か昔の記憶が夢のように流れ込んでくる。
村が消えていく景色。人々の叫び声。
大切な人を守れなかった、あの後悔。
「あれは、私じゃない。でも――私だ」
少女・蝶嬢(あげは)は、その記憶と共に生きてきた。
心に宿る2体の
それは彼女の罪であり、唯一の力でもあった。
現世に再度生まれた蝶嬢。
やがて彼女は、ある喪失と共に“蝶嬢”(あげは)という名を脱ぎ捨て、
別の姿で生きることになる。
――だが、それはまだ遠い未来の話。
これは、魂を結び、想いを継ぐ者たちの物語――
“宿結び”(やどむすび)の、はじまり。
― 世界観 ―
魂に“異なる存在”を宿し、特別な力を振るう者たちがいる。
彼らは〈宿者(しゅくしゃ)〉と呼ばれ、神・精霊・悪魔・妖魔といった存在――〈アクス〉と魂を結びつけて生きている。
その力は「アークシール」と呼ばれる印や装飾品となって現れ、彼らは宿命に導かれるように、戦いへと身を投じていく。
アクスとの結びつきは、前世から継がれるものもあれば、現世で芽吹くものもある。
力の根源は、過去の記憶と想い。
これは「選ばれた力」ではなく、「宿された宿命」の物語。
― アクス(宿す存在)について ―
この世界において、アクスとは宿者の魂に宿る特別な存在の総称である。
アクスは意志と記憶を持ち、共鳴によって力を発揮する。
アクスは、次の四種に大別される。
・神(かみ)
……秩序と加護を司る存在。人を導き、試練を与える。
・精霊(せいれい)
……自然や癒し、調和の力を宿す。静かに寄り添う観察者。
・悪魔(あくま)
……破壊と罪、欲望の象徴。契約によって強大な力を与えるが、代償も大きい。
・妖魔(ようま)
……歪みと本能から生まれた存在。混沌と衝動に忠実であり、理性とは相容れない。
アクスの種類によって、宿者の力の傾向や精神性にも違いが生じるが、
最も大切なのは「何を宿したか」ではなく、「その力をどう使うか」である。
― アークシールと宿主の関係 ―
アークシールは、レイズが力を引き出すための媒体であり、魂の在り方を象徴する。
その形状は、大きく2つに分かれる。
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■アークシールの種類
紋型: 身体に刻まれる“印”のアークシール。魂の器としての在り方を示す。
アクセサリー型: 装飾品の形で現れるアークシール。共鳴や感情の揺れとともに 顕現する。
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■発現のタイミング
前世でアクスを宿していた場合:
・紋型 ↓ 再び現世に生まれたとき、すでに身体に刻まれている。
・アクセサリー型 ↓ 前世の記憶や感情を取り戻したときに出現する。
現世でアクスを初めて宿した場合:
紋型・アクセサリー型のいずれかが、**強い感情や出来事(トリガー)**をきっかけに顕現する。
― 世界の脅威 ―
現在の世界では、以下の存在がレイズたちの前に立ちはだかる。
・魔種(ましゅ)
……異界から現れる異形の存在。人や自然を侵食し、破壊をもたらす。
・暴走した宿主
……アクスとの共鳴を制御できず、自我を失ったレイズたち。かつての仲間だった者と戦うこともある。
秩序は崩れ、人々の営みは脅かされている。
蝶嬢たちは、ただ守るだけでは立ち向かえない世界で、「戦ってでも護る」という選択を強いられている。
― 宿者に与えられたもの ―
宿者は、「選ばれた者」ではない。
魂に宿す存在が、「共に在ることを望んだ者」である。
力とは、与えられるものではなく、魂に“宿された”ものだ。
それは――
前世の記憶とともに生まれた者もいれば、
今という時の中でその力に目覚めた者もいる。
誰かを想い、想われ、魂を結び、在り続ける者たち。
それが、宿者という存在である。
― 主な登場人物 ―
◆ 蝶嬢(あげは)
宿すアクス:百蠱(ひゃっこ)・姫蝶(きちょう)/属性:悪魔
背中に蝶の紋を持つ少女。
かつて村を滅ぼした記憶と罪を抱えながら、今を生きている。
静かに微笑むその姿の裏には、深い哀しみと決意がある。
武器は、艶やかな帯が変化した「艶舞の帯(えんぶ)」。
◆ 拓弥(たくみ)
宿すアクス:焔牙(えんが)・銀劫(ぎんごう)/属性:悪魔
野獣と共に生きる少女。
獣のように荒々しく、感情のままに動くが、誰よりも仲間を想う。
村を追われ、孤独と共に生きる中で、力を得た。
武器は、両手のリングから変化する「牙焔銃・爪牙(がえんじゅう・そうが)」。
◆ 鬼憑(きよ)
宿すアクス:鬼憑(おにつき)・禍焔(かえん)/属性:悪魔
黒炎の鎖を操る。
姉・鬼零を守るため、自ら望んで鬼の器となった。
無表情で冷たい印象を与えるが、その心は炎のように熱い。
武器は、鎖型イヤーカフから展開される「焔縛連鎖(えんばくれんさ)」。
◆ 鬼零(きお)
宿すアクス:豪鬼(ごうき)・滅轟(めつごう)/属性:悪魔
雷を纏う刀を使う。
冷静で理知的だが、妹・鬼憑への想いは強く、常に気にかけている。
宿命を受け入れ、裁きの力を振るう覚悟を持つ。
武器は、胸元の十字架のネックレスが共鳴することで展開される「雷獄刃(らいごくじん)」。
◆ 氷見(ひみ)
宿すアクス:蒼律(そうりつ)〈神〉・瑠雪(るせつ)〈精霊〉
氷の静けさを纏う少女。
その静けさは、深い想いと優しさを内に秘めたもの。
過去に誰かを失った記憶を持ち、凍てついた想いで春を願っている。
武器は、氷羽のブレスレットから生まれる「氷羽(ひばね)」。
◆ 柚葉(ゆずは)
宿すアクス:翠籟(すいらい)・葉咲(ようしょう)/属性:神
森と癒しの力を宿す少女。
朗らかな雰囲気を持つが、戦いの中では迷いなく仲間を支える。
彼女の祈りは、命を繋ぐ風となる。
足首に着けたアンクレットが共鳴し、「風輪(ふうりん)」を展開する。
※本作の物語構想・設定・キャラクター、および技や武器の内容はすべて作者による創作です。
AIは文章表現や名称の提案といった補助的な役割で使用しており、一部の文章はAIによる対話生成をもとに、作者自身が監修・編集しています。
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