第18話 ルークの戦い

「魔人、、それよりも貫かれたのに生きてるぞ、、」

、、、彼が本性を出した。

きっとこれでゾンビだという事が知れ渡るだろう。

「皆さん、武器を構えましょう」

魔人は絶対にこちらにくるという確証があった。

「獣人さんよ、、彼は一体、、」

その瞬間魔人が倒れ込み地面とくっついた。

「ひぇ」

声を上げる。

全員が驚いている。

そりゃ貫かれたはずの腹が瞬間で再生したからね。

「ぞ、、ゾンビなのか?」「そこの獣人!答えてみろよ!」

「、、何であろうと、、作戦を立てて貴方達を救った事実だけは変わりません」

さて、、

「ふぅ、、」

来る。

「お前ら行くぞッ!」

「うっす」

能力値が上がった。体が軽い。視野が広がる。筋力が上昇する、、、

バビュン!

一つ。黒い線が走った。

ガキンッ!

「ウワァァァ!!」

後ろの者は腰を抜かす。

「皆さん!離れて!」

今はいてもCランク。この中にこいつを相手できる奴はいない。

「今、苛立ってるんだよ!早く死ねや!」

キンキン!

両手剣で凄まじい爪の攻撃を防ぐ。

「ふぅ、、」

こういう時こそ、本能を沈めて、、

「ぬっ」

隙を付き攻撃。

バシュッ!

「2度も攻撃を、、」

相手は切れている、、興奮状態にある敵は冷静に、、

ザッ!

ステップが雑だ。

見る、、待つ、、

「今だ」

カギュン!

受け流し、、

バシュッ!バシュッ!

切り刻む。

「小賢しい!」

攻撃が大きくなった。隙が出る。

ズン!

「は?」

バシュッ!

パキッ

魔人の右腕の3つの爪のうち1本が割れる。

「はぁ、、はぁ、、」

腕を切り裂くつもり、、だったけど

「ふぅ。焦りすぎた様だ」

、、、相手が落ち着きを取り戻した、、くそっ

「坊ちゃん!危険だよ!」

「だから近づくなって、、」

グルン

気味が悪い。目ん玉が一瞬で周り標準を変えた。

「ウワァァァ!」

「ヌグゥ!」

ガギン!

瞬間で移動しその重い爪を受け止める。

「だいじょ、、」

「早く距離をとって!それで、、戦闘体制を!」

「き、、キタァ!」

ダンジョンエラー。1つのダンジョンからモンスタ達が溢れ出す。

ガキン!

爪を弾き距離を取る。

「ふぅ、、」

不味い。なんとなく予感していたが起こるとは、、

「ど、、どうすれば、、」

混乱状態にある、、これではまずい。

「大丈夫、、落ち着いて!よく見て!出てくるのは雑魚ばっかり!」

「でも、、上位種が!」

「城壁もあるし、数もいる!冷静に対処すれば!」

ガキン!

「行けるから!勝てるから!大丈夫だからッ!」

キンキンキンキンキン!

乱闘が起こる。

混乱の中1人の男が立ち上がる。

「そうだ!こんな小さい子が頑張っているのに俺らは何もしねぇのか?」

そこで兵士ははっとした。

「本当だ!俺らも意地を見せようぜ!」

「救って貰ってばっかりじゃねぇか!俺らもここで見せるぞ!」

「武器を持て!弓部隊は先程と同じ配置!」

、、、

「イクゾォォォォォォ!」

「オオオオオオオオッ!」

ダンジョンのモンスターと冒険者達は戦い合う。

「でもあんたが崩たら終わりだよ」

実はいうとルークは不味い状況にいた。

「くっ、、」

ギギギギギッ!

火花が散る。

ガキン!

押し返す力はもうない。

「フンッ!!」

キンキンキンキンキン!

凄まじい斬撃。凄まじい威力。凄まじい対応力。

「はぁ、、はぁ、、」

「もう楽になりなって、、」

まだ、、まだ、、

「ほら、、もう終わりよ」

ジュン!

風を切りその爪は空気を掻き切る。

「アアアッ!」

剣で防御、、

パキッ!

「え?」

剣が折れる。

そしてその爪は勢いを消さず喉を切り裂い、、








「この時を待っていた」

ザシュバシュザシュ!

「あ?アアアアアアアッ!」

「はぁ、、はぁ、、」

あの瞬間獣化した。そして瞬時に攻め、自慢の爪で切り裂いた。

「あああ、、、」

相手は完全に油断した。冷静でなくなった。

本当に待ち侘びた、、完全に油断するのを、、

腕を抑える。

形勢逆転、、でも気は抜かない。

ザッ!

距離を積める。

瞬間で相手は爪を伸ばす、、がそれを回転し避けもう一方の腕も切り裂く。

「、、、最後に聞かせてくれ、、なぜ最初から獣化しなかった?」

「、、、体力が持たないから」

「へっ、、そうかよ」

ザシュッ!

そのまま心臓を貫いた。相手はバタリと地面に倒れる。

まだ、、まだ、、様子見る。

「はぁ、、はぁ、、死んだよ、、」

獣化を止めて一息をつく。

正直、あの人のスキルで10倍になっていたからこそ勝てた戦いであった。

10倍になったとしても獣化出来るのはあんな短時間、、まだまだ未熟。

そう実感した。

「あ、、向こうも終わったのか、、」

流石としか言いようがない。きっと美しく華麗な方法で倒したのであろう。

ぐっ

と親指を立ててきたのでこちらも立て返す。

彼は獣化して戦う兵士の元へ駆け出した。

じゃあもう安心だ、、、

バタッ

十字になって寝転び気を失った。

だがその顔はとてつもなく笑顔だった。

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