第2話
凌平の日課は、朝のマラソンと決まっていた
(絶対にまけられねぇ。
オレは誰にも負けたくねぇから、走る
それ以外、ねぇ!
……あとは。まぁ、あいつもちょっとは見てくれたらなぁ
なんてのは願いすぎか?
どうだっていいね
あの、マウンド上にオレも立つ。
今はギジュツなんてねーが、必ず!やる
他に立たせてぇやつなんて、いねぇ)
まぁあいつは、確かにすげーよ
何がすげぇとかいえねぇけど、なんかすげー
ジャカベンのあいつに似てんだよな
影は薄いが、見せるところで見せてくる
オレは知ってる。
直感だけどな
「アイツは……やべぇ」
だから、まけられねぇんだ。
そう思って、毎日走る!ニッカなんだ
少し遠くに、影がみえる
(うっかり鉢合わせちまった
チヨリだ!……めんどくせーー!)
「あ、リョーヘー」
「また走ってんの?あきないねー」
「あきてたまるか!オレはヤんだよ」
「ふーん。ヤんだ」
「そう、ヤる」
「だれかコロスってイミ?」
「ざけんな!オレはそんなヤバンジンじゃねぇ」
「別にそうはいってないけどね!」
「だりー女!!キメェ!!」
「は??お前、ヤるよ??」
「さっさと彼氏作ってヤってこい!!」
「オレはヤキューにイキんだよ!!」
「は?!?セクハラなんですけど!!?」
「サイテーーーー!!!!!」
「大声で叫ぶなよ!!」
「みっともねーぞ!」
「アンタに言われたくねぇ!!」
声はだんだん、とおくなっていく
つくづくだりー女だ。
やっかまないとイキられねーのかアイツは
(ま、オレもそんなにかわんねぇけど)
それより、打倒アイツだ
石上。
オレはアイツを正面からたたきつぶす
なぜか??
あいつはオレと同じくピッチャーの座を
……いや、「エース」を狙っている
他のやつにはねぇものをヤツは持ってる
オレはそれを肌で感じ取っている。
ヤキューマンガ脳なんていうんだろか?
まぁ、いわせときゃいーさ
寒ィ声なんてきこえねー!
全部弾き飛ばしてやんよ。
どいつもこいつも正面から分からせてやる!
オレが、いかにすげー奴だってことをよ
オレの名前は
鹿島川凌平(かじまがわ りょうへい)
将来の「ダンケシ王子」だ。
ザコどもはけちらしていくぞ!
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