第38話|照り焼きチキンときんぴらごぼう(お家ごはんの安心感)
その日はふたりとも少し忙しくて、帰宅が遅くなった。
仕事で疲れた体を癒してくれるのは、やっぱりお家ごはんだ。
「今日は何作る?」と日向が聞くと、楓は少し考えた後、シンプルに答えた。
「照り焼きチキンときんぴらごぼうにしようかな。お家ごはんって、こういう落ち着く感じがいいよね」
日向は、楓のその言葉に微笑んで頷いた。
「うん、なんだか安心する。照り焼きチキン、すごく楽しみ!」
そう言うと、日向は冷蔵庫から鶏肉を取り出し、楓はさっそく調味料を準備する。
「ごぼう、細かく切るのがちょっと面倒だけど、きんぴらごぼうの香ばしさが好きなんだ」
「わかる!あの香りが広がると、家に帰ってきたって実感するんだよね」
そう言いながら、ふたりは心地よい手順で料理を進めていく。
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今日のレシピ|照り焼きチキンときんぴらごぼう
材料(2人分)
照り焼きチキン
* 鶏もも肉 … 2枚(皮をつけたまま)
* 醤油 … 大さじ3
* みりん … 大さじ2
* 砂糖 … 大さじ1
* 酒 … 大さじ1
* 生姜 … 1片(みじん切り)
* ごま油 … 大さじ1
* 青ねぎ … 適量(小口切り)
きんぴらごぼう
* ごぼう … 1本(ささがき)
* 人参 … 1本(細切り)
* 醤油 … 大さじ2
* みりん … 大さじ1
* 砂糖 … 大さじ1
* ごま油 … 大さじ1
* 唐辛子(お好みで) … 1本
* 白ごま … 適量
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作り方
1. 照り焼きチキンを作る
鶏もも肉は皮を下にしてフライパンで焼き、皮がパリっとするまで中火で焼く。
裏返した後、みりん、醤油、砂糖、酒を混ぜたタレを加え、煮立たせる。
タレが絡んできたら、生姜を加えて香りを引き出しながら、鶏肉をタレでコーティングするように焼き上げる。
鶏肉がしっかりと照りが出たら、火を止めて、青ねぎを散らして完成。
2. きんぴらごぼうを作る
ごぼうと人参をささがきにして、フライパンでごま油を熱し、まずごぼうを炒める。
ごぼうが少ししんなりしてきたら、人参を加えてさらに炒める。
醤油、みりん、砂糖を加え、全体に絡めて炒めたら、唐辛子を加えて辛さを調整。
最後に白ごまを振りかけて、香ばしい香りが広がったら完成。
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味の感想(by 日向)
「照り焼きチキン、すごくジューシーだね!タレが甘辛でご飯が進んじゃう。皮がパリっとしてるのも最高」
「ごぼうの香りがたまらない!しっかり味が染みてて、ピリッとした唐辛子の辛さがいいアクセントになってるね。ご飯と一緒に食べると、おかずがどんどん進む!」
「なんだか、お母さんの味を思い出す。こういうシンプルで心が落ち着く料理って、やっぱり一番だな」
「うん、私もこんなごはんを食べると、ほっとするんだよね。どこか懐かしくて、安心する味」
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ふたりはテーブルで並んで食事をしながら、ゆっくりと会話を楽しんだ。
楓の作る料理は、どれも心にしみるものばかりで、日向はどこか母親の温かさを感じていた。
「こうやって、ふたりで一緒に料理して食べる時間が、ほんとに幸せだな」
日向が嬉しそうに言うと、楓も微笑んで答える。
「うん、私も。こういう普通の、でも大切な時間を大事にしたいなって思う」
その言葉に、日向は優しく頷いた。
「これからもずっと、こうして一緒に過ごしたいね」
楓は少し顔を赤らめながらも、日向の言葉に静かに心を込めて答えた。
「うん、私も」
ふたりの間に流れる穏やかな時間の中で、お互いの思いが静かに交わり、確かな絆が深まっていくのを感じた。
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次回は「クリームシチューとバゲット」
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