終章
あれから、晴れの日も曇りの日も雨は止まず、降ったままだ。テレビでは一時的な異常気象だと報道されていたが、私はこれがもう止むことはないのだと知っていた。
私は傘も持たず家の玄関を開け、外に出た。そこには私と同じ様に雨に濡れ続ける七星の姿があった。私達は二人並んで歩き出す。町を行く人々が、私達のことを奇異を見る視線で通り過ぎていく。
世界は滅ぶ。このまま、緩やかに、どうしようもなく。
でも私はそれで構わない。残された時間をこの愛する世界で、愛する人と共に生きて、死んでいけるのだから。
君と恋する、世界は滅亡する。 尽狼 助 @zinroutasuku
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