(3)翔太 - 残業がとりもつふたり
今日もまた残業。結香とふたりきりで職場のフロアにいる。ぼくもそろそろ腹が減ってきたので、結香を食事に誘おうか。いや、まて。1対1で食事に行くのはタブーだと社内研修を受けたばかりだ。ならば断りやすい誘い方をするとしよう。
結香さん、このあと夕食を食べてから帰ろうと思うのだけれど、まだ作業してるようだし来ないよね?よし、断りの返事が・・・、来なかった。翔太さん、ありがとうございます。ご一緒させてください。え?結香と一緒に食事に行くことになった。
行き先は会社の近所のすし屋にした。居酒屋使いできる店で、一杯飲みながら刺し身をつまむ。結香は海鮮系が好みらしい。この店を選んで正解である。
思わず咳き込んだのは、結香にこんなことをいわれたから。翔太さん、さっきの誘い方だとまるでいやいや誘ってるみたいです。誘うならもっとちゃんと誘ってくださいね。これは手厳しい。課長のパワハラも後輩を強く成長させるのに一役買っているかもしれない。
結香さん、ごめん。今度誘うときはもっとちゃんと誘う・・・、あれ、また誘ってもいいのかな?結香の返事は、もちろんです。いたずらっ子のような眼でほほえんでいた。
(つづく)
(第2章「作品解説」)
https://kakuyomu.jp/works/16818622175437139934/episodes/16818622175639994320(CatGPTって、なに?)
https://kakuyomu.jp/works/16818622175437139934/episodes/16818622175437190031
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます