暇本、学園ミステリー7冊目。

市役所のフリースペースからお届け。

近頃お気に入りで、催し物がないときは使いやすくてタスカル。

冷房代もかからないし、

6月に襲来した市民の義務を支払ったので、払った分ぐらいは公共施設を使わせてもらわんとモッタイナイ。

使い倒す勢いで、この夏は通い詰めようと思います。

学生であふれる夏休み前までは……。


学生に挟まれる暇人ほど肩身の狭いものはないね。

田舎は特に、暇な人は目立つのでね。


今回は東京創元×カクヨム・学園ミステリ大賞の大賞受賞作

雨井湖音 『僕たちの青春はちょっとだけ特別』


あらすじは高等支援学校に入学した青崎架月を主人公に、

学園生活のなかで起こった日常の謎を解決していく連作の学園ミステリー。

謎解き要素というより、人間ドラマの方に比重が置かれていると最初は感じたけれど、読み進めるうちに、謎と登場人物たちの抱える事情との融合具合に納得があって、ドラマと謎解きを両立していた。

ぐっと来るところもあって、よかったです。


この作品の肝は、タイトルにある通り、「ちょっとだけ特別」。


謎→疑問は、必然であって、

謎を通して自分たちの「特別」に向き合って成長する姿が物語としてよかった。


これが大賞なのは納得の作品。

ただ、この作品の「特別」についてあれこれ触れるのは、

場末のエッセイでは難しいので割愛。気になるひとは読んでみて。


タイプとしてはドラマ性に比重があって、ミステリーで銘打って売り出さないほうがいいとまで思える。

大きなテーマがあって、ドラマ性重視、ストーリーの構築に日常の謎がある、って感じ。


ミステリー作品、小説としてのポイント。


必然性かな。

納得でもいいけど。

謎とストーリー(ドラマ)の調和?


日常の謎なんだけど、日常に謎があることにも物語の中で理由がきちんとあって、

登場人物たち個々人の事情に結びついている、という。

さらには、謎解きを通して、きちんと登場人物たちの掘り下げにつながっているところ。

ストーリーを通して、私やあなたはどんな人間?で、何に向き合うのか?が

しっかりとドラマとして描かれていた。


謎解きが独立してないというのか。

ミステリーだけで戦ってないんだけど、

謎解きが弱いわけでもないがしろなわけでもなく、

ドラマのなかの重要なピースを担っている、という……


ま、本格の枠組みじゃないから、謎解きが第一じゃないというのはあるかも。

つまり、ドラマ性、ストーリー性は小説として当たり前に重要だよという話。


今までもあったけれど、

謎 ⇔ ストーリー ⇔ 人物

の調和?相互のつながり?相関?

どの要素も独立せずに、噛み合っているか?という度合いが

いわゆる納得性とか説得力という言葉に置き換えられるのじゃないかと。


・ドラマ、謎解き、人物の融和。

・納得、必然性。


作中では登場人物たちの個性が、謎を解いていく、謎に思う、謎を作る

すべてに関わっているのも、この作品ならではだと思う。


読み始めからしても、文章に入りやすさが段違いに良かったのは間違いない。

読みやすい文章、入り込みやすい文章についての理解が進んでいないから、

ぜひ参考にさせてもらいたい。


ほんで?

あんたの制作は進んでんのって話。

進んでないです。あんま。

この調子で間に合うのか心配なレベル。


そして、月末〜月初めは忙しい。

なぜなら、7月は改編期だから。

すべては自分のやる気次第やが、また給料に反映されない仕事がががが。

ま、愚痴はええですわ。

掘ったら無限に湧き出るんで。


暑いけど、公共施設の無料涼みで、頑張りましょー


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