第十二章『誰も信じない』
悟の部屋には、また紙が届いていた。
**「あなたが人を信じないから、人もあなたを信じない」**
すでに会社にも行けなくなっていた。
コンビニに行くのも、ゴミを出すのも怖くなった。
見られている。笑われている。裏で話されている。
唯一の拠り所だったSNSには、内田がアップした意味深なポストがあった。
> 「人ってさ、自分の醜さを他人に投影して、安心するんだよな」
> 「“本当の自分”を知られたくない人間が一番、怖いことをする」
“いいね”がついていた。
その中に——悠愛のアカウントもあった。
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