流れる季節、新米夫婦の想いを彩っていく

縁談によって結ばれた新米夫婦の瑚子と肇、恋もまだ知らない二人が、美しい四季の中でお互いの想いを知っていく温かな恋愛小説です。

春はじわじわと距離が近づいていくじれったさが可愛らしく、夏はきゅんとときめく甘酸っぱさ、そして秋にはそろそろ手を伸ばしていく……少し不器用だけれど、お互いを想い合うかわいらしい新米夫婦に癒されます。
また美しいものを見つめる二人の眼差しも素敵で、二人とともに流れる季節がこんなに美しいのかとほっとため息をついてしまう、ゆるやかで美しい恋愛小説でした。