第8話

 ジェームズは体力には人一倍自信があるが、さすがにくたくたになってしまい。今日はもう遅いので、仕方なく屋敷へ戻ることにした。ジェームズの屋敷は、スコットランドの端っこにあった。


 それも辺境の地にである。


 なんでも、ジェームズの祖父は荘園領主だったが、イギリスとフランスでおきた100年戦争当時に屋敷を、非常に攻められにくい場所に立てたのだそうだ。


 荘園領主というより地代をとるだけの地主でもあった。 

 ジェームズは、屋敷の門のブザーを押すと、門が自動で開いたかと思ったら、屋敷から多くの使用人が集まって来た。

 女中頭と執事へ向かって、明日からまた出掛けるというと、そこで、ジェームズは酷く愉快になり笑いだした。


「……これは、まいったな。これが八宝石の一つ。笑うトパーズの呪いなのだろうか?」


 ジェームズは、涙目で訝しんだ。

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