ゾンビとのバトル、そして能力制御の特訓
数日後。
ハルはルナと一緒に、再びゾンビが溢れる荒野の狩場に足を運んでいた。ここは街の外れにある死者の土地で、日々ゾンビたちがうろつき、吸血鬼や冒険者たちにとっては絶好のレベリングスポットだ。
「それじゃ、まずはウォームアップ! ゾンビたちが来るから、あんまり気を抜かないでよ!」
ルナは明るく言いながら、すでに手にした短剣を構えた。ハルはやや緊張しながらも、足元を見つめる。
周りには、すでにうじゃうじゃとゾンビたちが現れ、彼らの気配がどんどん近づいてきている。
「これからは、君の能力を制御するための特訓も兼ねてるから、まずは力を使いすぎないように注意して」
「力を使いすぎないように…?」
ハルは自分の能力の制御に自信がなかった。血を吸う力は強力だったが、まだ自分の思うように使いこなせていない。クラウスから教わった基礎はあったが、実際に戦うとなるとどうしても加減が難しい。
「そうそう。力を使いすぎると、相手を倒しすぎてしまうからさ。まずは弱い攻撃から練習してみて。それでどう反応するかを見ながら、自分の力をコントロールするんだ」
ルナが示すように、ハルは小さな魔法を使いながら、まずはゾンビに向かって攻撃を仕掛けた。
しかし、その力加減がうまくいかず、まるで大きな爆発が起きるかのように、近くのゾンビたちが一掃されてしまう。
「わっ! ちょっと、やりすぎだってば!」
「うぅ…すみません…」
ハルは少し恥ずかしそうに頭をかきながら、ルナの方を見た。
「いきなりは無理か。じゃあ、今度は少し力を抜いて、今度は攻撃の精度を高めてみよう!」
ルナの指導を受けつつ、ハルはもう一度攻撃を試みた。
今回は、少しだけ力を抜いてみると、今度はゾンビたちが均等に倒れるのを見て、ほっとした。
「よし、上出来! その調子で少しずつ力をコントロールできるようになると、もっと戦いやすくなるよ」
「ありがとう、ルナ。でも、どうしてそんなに余裕なの?」
「え? だって、私は天才だからさ!」
ルナは得意げに胸を張ったが、その後、少しだけ真面目な表情に戻った。
「まぁ、でも、ハルが強くなればなるほど、私も楽しくなるからね。お互い成長し合えるっていいじゃない?」
その言葉に、ハルは少し照れながらも、頷いた。
「うん、そうだね。ありがとう、ルナ。少しずつでも頑張るよ」
その後も、二人はゾンビの群れを相手にレベリングを重ね、ハルは少しずつ自分の力の使い方を理解し始めた。
だが、まだまだ力のコントロールには時間がかかることを実感していた。
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