セリフ 121〜140

121 反吐がでるほど

「虫がいい言葉を並べて、くだらない妄言を吐き散らかして、挙句荒らすだけ荒らしてそれを放置する。

お前の言葉一つ一つがつまらないほど鋭利で、面白いほど包容力を有している。

その言葉に縋りたい、溺れたい、満たされたい、殺されたい!

…なんて、世の女は思うわけで…なんともまあ、お前のような汚い生物に都合がよくできた世界だ。反吐がでるよ」


122 怯えの先

「ああ、可哀想に。あなたの目を見れば分かります。

あなた、何かに怯えていますね?

恥じる必要はありません。怯えはあなたを縛る忌々しい枷に過ぎず、あなたの意思はそこに介在しない。

だからこそ、そんなあなたを怯えという枷から救って差し上げたい!方法は簡単です!

…その怯えすらも凌駕する恐怖を覚えればいいのです。そうすれば、怯えなど簡単に消し飛びますよ」


123 好きなもの

「好きなものを好きと言えばいい?

…貴方って、なにも知らないの?

好きなものを好きって言った時、それを気色悪がられたことがないのね。

可哀想。なにも知らないから、そうやって他人の地雷を踏み抜くことに一切の躊躇がないんだもの」


124 魔女…?

「えっとぉ…まず?…不和の林檎フワのリンゴにキマイラの唾液…うぇ気持ち悪っ…あーっと、ゴルゴーンの目にヒュドラの毒…っと、入れすぎた。そして、「罪の雫」を垂らして…最後に、これを混ぜる…完成?

…匂いはひっど。ゲホッゲホ。えっと?詠唱は…

「未知なる権威 怪の傷 穢れし罪の雫 祖の罪の穢れを浄化し永久不滅の剛健なる肉体へと昇華せよ」不死なる肉体コルプス・インモルターレ

…あ、違う。これ飲むんだ…え?これを?…マジかよ。

…うえぇ。匂いもひどけりゃ味もひどい。ていうか、これで不死?あんまり変わった感じはしないんだけど…あれ?なんか、体縮んで…いや、どういうことだよ!?」


125 お人形さん

「あー!壊れちゃったー!

んもう!なんで壊しちゃうの!せっかく可愛いお人形持ってきたのにー!…ほんっと、最悪なんですけどー」


126 理想

「お庭にいっぱいのお花を植えて、快晴の下で紅茶を飲む。

…あぁ…マジ最ッ高」


127 遺失物

「ヤバいスマホ落とした…最っ悪だ…

クッソなんでこんな時に限って…!

仕方ない…近くの交番にでも…ん?あれなんだ?...財布?

まじか、落とし物?...届けるか。意外と届けたらスマホも届けられてましたよーって…なる、かなぁ?」


128 推しと日常

「ま、まじで!?やっべ、推しが推しと喋ってるんですけど、お茶会かな、周りに可愛いお花が咲いてるね、あは、可愛い。てかこれダメだろ、ぜってぇ有料コンテンツ。逆にこれを無料で見せて俺にどうして欲しいのさ!喜んで欲しいのかな!?ありがとね!めっちゃ嬉しいんだけどウッエ!?はぇっ!?なん、なんこれ、かわ、かわい、ファわっ!?いんや、もう無理だ、俺の心に特大場外ホームランだぜ…だがしかしホーム外にいた野球少年がボール取っちゃったからバッターアウトだぜ、残念だったなっ!!」


129 心に穴

「全てに疲れて、全てから解放されたいと思ったことはある?

心にぽっかり穴が空いて、その穴がじわじわと広がっていくのを感じるの。

それで、もういいやって諦めても…

結局、その度胸がなくって、涙が止めどなく溢れてくるばかり。

でも、そのうち穴は広がるのをやめる。

その時に、その穴を綺麗に塞いでくれる何かがないと、人はもうダメなのよ」


130 聞き間違いPart5

「ディ、ディジュディジュ?

相変わらず訳わかんねぇこと言ってんな、お前。今度はなんだ?

…ごめんわかんね、もっかい言ってくんね?

…ディジュリドゥ?...今度はなんだそれ。

…よくわかんねぇけど、お前って滑舌悪かったんだな。なに言ってっか最初わかんなかったぞ」


131 酔っ払い

「んぁあ?酔ってねぇよ…何これーワカメじゃーん。

…うん、うめぇ…ワカメ美味しい…なんか、お前の頭もワカメみたい…

…食わせろやぁ!!ワカメぇぇ!!」


132 紅葉の妖精

「ダァれが紅葉の妖精さんだゴラァ!

こちとら紅葉の木の精霊さんやぞ!舐めとるとテメェの家の前にイチョウの落ち葉でいっぱいにしたるからな!」


133 いつも私の

「きぃーたよ?病気なんだって?

一人で心細いよね?なのにだぁれもお見舞いにきてくれないんだって?

ほんとにもうー、こんなことになるから友達っていうのは作っておくものなんだけどなー。

…そんなだから、私みたいなのしかお見舞いに来てくれないんだよー?」


134 小学生の会話

「あー!てめ!こっから先は俺の陣地だって言っただろうが!

お前の陣地はそっちだよーだ!この最初から分けられるためにあるかのような綺麗な境目からそっちはお前、こっちは俺って約束しただろうが!こっち来んな!」


135 女子高生

「おはよーございまー…げっ!先生!

あ、あははぁ…い、いや別にメイクはしてないんですけど、ちょい長めの前髪だけは許してもらえませんかね?

…無理?そ、そんなこと言わないでよぉ!まじで!一生のお願い!!この通りです!...そ、そんなご無体な、って、ちょ、ま、待って!!


…それで、眉毛全剃りしてしまった私を見ていうことはないんすか!?先生なんて知らない!!!」


136 女子高生2

「うーん、なんか寂しいんだよなぁ…

こことかさ、余白あるし、適当にクラスの男子の顔写真とかさ貼って誤魔化せないかな?ほら、卒アルの欠席者みたいに。

…え?変?...そっかぁ、まあ修学旅行のしおりに顔写真は変か」


137 他も大して変わらない

「うわぁ…日本史苦手なんだよなぁ…でも、三英傑の時代なら学んでて楽しいかも。確か…信長はホトトギスにマジギレする人で、秀吉はホトトギスを楽しませるお調子者で、家康はホトトギスを前に諦める人…ってことしか知らない。

いや何それ。私の知識おかしくない!?中・高どころか小学生レベルの知識もないんだけど!?

…仕方ない、日本史は諦めよう。きっと私にぴったりなのは他の教科なんだよ。うん、絶対そう」


138 怖い話

「ある日ね、ヘアゴムが切れちゃって困ってた時に、先輩がこれ使えって差し出してくれたの。ありがとうございますって素直に感謝したけどさ、後から考えてみたんだけど…ハゲが何でヘアゴム持ってるんだって思ったんだよね。

…は?怖い話しろって言ったんじゃん」


139 壊れる

「壊れちゃうんだって、この世界。

大変だよね〜壊れちゃったら僕たち死んじゃうしさ〜。

ねぇねぇ、どうするよ。明日壊れちゃったとしたら。

ちなみに僕は、全然動じないよ。全くもってどうでもいいからね」


140 コドク

「ただの蛇じゃない、蛇神様だよ。

こんなにも美しい蛇神様を前にして、そんなに怯えないでおくれ。

蠱毒コドクを生き抜くために孤独コドクを選んで食い殺した、神霊たる蛇神様なんだ。

嫌われるのは悲しいよ。けど、同時に嫌われることに慣れてしまった。

蛇蠱ヘビミコの毒は少し刺激的なんだ。たった一滴、小指の爪ほどにも満たない程度の毒でも、命を奪うには事足りる。

さあ、そろそろ感じてこないかい?腹の底で何かが蠢く気配を」

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