月が巡る不思議な世界で少女は鬼の青年と出逢う
- ★★★ Excellent!!!
主人公の少女、華はふと気がつくと不思議な世界に迷い込んでいました。
そこは太陽が昇らない常夜の国という場所で、その国の宮殿で暮らす輝夜という青年と出会った華は美しい花々や宝物をともに見て回ります。
やがて彼の事情を知った華は、危険な状況に追い込まれるのですが……。
幼い少女が月と夜が支配する世界に迷い込み、不思議な経験をするうたかたの夢のような物語です。
子供の頃に想像したような幻想的な冒険を細やかな筆致で猫写しています。
「忘れてしまったけれど、こんな夢を小さい頃に見たのかもしれない」そんな読書体験を味わうことができる作品です。