兎の森
菫野
兎の森
兎のゐる森を隠してふくらます頬に触れたい夜になりたい
しづかな雨降ると思へばわたくしの耳は兎の耳に似てゐる
月森と刷られたページに栞紐はさんだままの詩集を撫でる
手鏡を伏せておくから悲しがる兎に見せておやりなさいね
水は空に帰るのだから不可思議なこの悲しさは雨音のせい
兎の森くちうつししてもう二度と星など見えなくなつていいから
兎の森 菫野 @ayagonmail
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