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常陸之介寛浩◆本能寺から始める信長との天

タイトル:『……じゃあ、責任取ってよね』

登場人物:


妹(高校1年生・素直だけどちょっとツン気味)


兄(大学生・実家暮らし・ド天然)


(扉のノック音)


妹「……あのさ、お兄ちゃん。ちょっと……時間ある?」


兄「……うん。どした?なんか真剣な顔してるけど」


妹「そ、そんな顔してない!……しないでよ、そういうの……!」


(間)


妹「……あのね……さっき、洗濯物のとこで、わたしの下着……間違えて拾ったでしょ?」


兄「え?あー……うん、まあ。落ちてたから拾って干しといたけど」


妹「…………っ!!」


妹「っ、な、なんで干すのよぉ〜〜〜!!」


(バシッ!という叩く音)


兄「いってっ!? だって落ちてたし、他のと一緒に……」


妹「い、一緒にしないでよっ……!それ“あの時”履いてたやつなんだから……!」


兄「“あの時”って、どの時だよ……」


妹「……!ばっ……昨日の夜、入浴後すぐっ、ね!!……ち、ちゃんと新しいの履いてたけどっ!!」


兄「は、はあ……そうなんだ」


妹「……はあじゃないっ!……もー……」


(沈黙)


妹「……だからさ、あのとき、ちょっとだけ……ドキッとした、っていうか……恥ずかしかったから……」


妹「……これっ」


(袋を渡す音)


兄「……なに?これ」


妹「……“今日の”……脱ぎたて……」


兄「……え、は?」


妹「っっばか!!そういう声出すなっ!!」


妹「お、お礼っていうか……責任取ってほしくて……」


兄「責任?なんで俺が……」


妹「“女の子の下着に触れた”ってことは……もう、普通の兄妹じゃいられないっていうかっ……!」


妹「な、なんか……わたしの中で……意識しちゃうじゃんか……!」


(小声)


妹「……見られたって思うと……変な夢見ちゃったりとかさ……」


兄「……」


妹「……で、でも変態とかじゃないからね!? 自分でも意味わかんないけど、返してくれたお兄ちゃんが……ちょっとだけカッコよく見えた、だけで……」


妹「だから、“これは貸し”ね? ちゃんと、あとで返してもらうし!」


妹「に、匂いとか嗅いだら……殺すから」


兄「……お、おう……」


妹「……でも、ちょっとだけなら……」


(間)


妹「……冗談っ!!冗談に決まってるでしょ!変態!」


(逃げていく足音)


妹「もう知らないっ!絶対部屋来ないでよね!!」


(バタン!ドアが閉まる音)


(小さな声で)


妹「……でも、ほんとに大事にしてくれたのは……ちょっと、うれしかったよ……お兄ちゃん……」

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