死にたい僕と生きる意味がない君

@abckt

1話

 君は嬉しそうにわらう。きれいだった。美しかった。好きだった。心のそこから…


 君と出会ったのはある春の日だった。春風が僕のほうをくすぐる。桜は鮮やかに咲き誇り自分を歓迎してくれてるように思う。桜の花びらが地面に落ちて桜の花びらの上で歩いている気分になる。入学式が終わり僕は桜の木の前で立っていると昔からの幼なじみの涼平がやってきた。

「黄昏ているのかコノヤロウ」

 涼平が僕の肩を1回叩く。地味に痛い。僕は少し悪ふざけも入りながら笑いながら注意をした。

「おい、やめろよ!」

 それを見て喜んでいると勘違いした涼平がさっきより強く僕をもう1回叩く。決して喜んでなんていない。

「喜んでいるじゃないか。このかの有名な涼平様に叩いてもらってうれしいか。うれしいよな!」

 大きい声で言う涼平。恥ずかしいしもう高校生だからもっと大人になってほしい。

「うれしくなんかねーよ」

 叩かれてうれしくなるほど僕は単純じゅない。そもそも涼平は有名な人ではない。

「おいそこはもっとのってくれよ!」

 涼平は、不満そうに言う。そんな涼平を見て僕は声を出して笑ってしまった。涼平も一瞬怒ったような顔をしたがすぐ一緒に笑い合い。周りの視線が少し痛いが楽しい。しばらく時間が経ち、僕は忘れ物を思い出したて教室に取りにいった。まだ道を覚えていなく少し道に迷う。どうしても中学の時のクセか無意識に多く階段を登ってしまう。やっとの思いで自分のクラスの1Dに到着する。自分のクラスの1Dの引き戸を開くとそこには春の日の光を浴び、眩く光る君がいた。一瞬で僕の目を奪い。真っすぐ目をみることができない。まっすぐ伸びた黒髪、誰も惹き付けないような鋭い目付き、さわったら壊れてしまいそうなほど華奢な体。「美しい」ただそう思う。彼女は僕を見つめた。真っ直ぐ見つめた。僕は何故気まずくなり目線を外してしまう。少しの間気まずい空気が僕たちに流れた。なにか、言わないと。重い口を開こうとしたら、先に彼女の方から話しかけにきた。

「こんにちは。いや、おはよう。」

 彼女が笑いながら言う。きれい、美しい。鋭い目付きがさらに鋭くなってけど怖くなったけど、それを覆す美しさだった。長い黒髪がさらりと横に揺れる。彼女から話しかけてくるとは思わなくて、テンパッてしまい敬語がでってしまった。

「おはようございます。」

 そんな僕を見て彼女は肩を揺らしながら笑った。

「そんな敬語じゃなくていいのに~まあこんな可愛すぎる美人なひと周りにいないもんね~」

 確かにそうだ。彼女のような美少女はなかなかいない。別に周りが顔が悪いとは思ってなく彼女の顔が良いだけである。別に好きとかではない。なんだか見覚えがあるなーと思っていたら、たしか入学式の代表の挨拶をしていた人だった気がする。名前は、渚さんだっけ?入学式が長すぎてあまり覚えていない。なんで校長先生の話は長いんだろう。そんなどうでもいいことが頭に過ぎったがまずは話を続けなきゃ。そう思い。どこかの本で最初は共感したら良いと書いてあった気がするから、まずは共感してみることにした。

「たしかに美少女ですね」

 そう言ったら彼女は驚いた顔をした。何でだろう。自分でも言っていたことなのにどうしてこんなに驚くのだろう。しかし、驚いた顔も絵になる。少し神妙そうな顔をしたあと彼女が切り出してきた。

「そういえばさ~何しに来たの?」

 言われた瞬間はっとした。そういえば、忘れ物を取りに来ていたんだった。彼女と話てたせいで忘れ。せいでて言うのは悪い気がするけど。僕は自分の席へと走った。

「忘れ物、忘れ物を取りに来てたんだ」

 大げさ言うと彼女はさっきよりも大きく笑った。長くまっすぐ伸びた黒髪横に揺れた。

「もう、忘れてはいけないことでしょ~」

 まるで母親のように言う彼女。母親がいたらこんな感じだろうと思う。母親とはわけあって今は一緒に居ない。今は父と一緒にいる。お母さんのことを思い出すと無性にイライラしてたまらない。どうして子供のことをあんなにも分かってくれないのか。そう思う。あ、そういえば忘れた原因て彼女と話したからだ。そう思うと腹が立ってくる。

「君と話していて忘れていたんだよ」

 僕はついムッとして言い返した。彼女と居ると調子が狂うそう思う。彼女はまた楽しそうに笑った。どうしてそんなに笑えるか不思議だ。本当に不思議だ。彼女の心の中が全く読めない。そんな彼女から、予想外の言葉が出ってきた。

「ねえ、桜の木の前で一緒にいた人って友達?」

 一緒、頭の中にハテナマークが浮かび上がった。どうして知っているのだろう。そう思ったが、確かにあんな大きな声で話しているのだったら聞こえるのも当たり前か。そう思うとついさっきのことだと思い恥ずかしくなってくる。恥ずかしさと情けなさで声が小さくなった。今にも消えそうな声で答えた。

「友達です。」

と言った。 彼女はさっきの比じゃないくらい大きなで笑った。うっすら涙を浮かべていたと思う。

「そんな小さい声だと聞こえないな~?もっと大きな声で言ってくれる?」

 僕は恥ずかしくて、恥ずかくて今にも死んじゃいそうだった。別にあいつのことは嫌いじゃないけどでもあんなやつとは一緒なんて思われたくない。覚悟が決まり吹っ切れて大きな声で

「友達。」

と言った。そうしたら彼女は床に転がりながら大きな声で笑っていた。息を整えるように

「ま、さかそんな大きな声でくるとは思っていなかった!いやー最高だよ。まるでコントみたいだった。」

そう彼女は笑う。本当にどうしてそんなに笑えるのか原理を知りたい。










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