「文学」というものの手触りが感じられる素敵なエッセイです。特に筆者が経験した「取材ライター」の話がとても興味深く、文章を書くことについて誠実でありたいという筆者の人柄が伝わってきました。是非たくさんの人に読んでもらいたいです。
筆者の綴られる言葉から滲み出る、文学という世界に対する深い愛情。そして、相思相愛とはならない、作家と読者の眺める世界観を軽妙な言葉で組み立てていく作品。筆者が『純文学』を生息地と言われる所以も垣間見える、実に読み応えのある作品です。物書きの苦悶に寄り添ってくれる作品でもあります。創作に行き詰まっている方には、ひと時の清涼剤となるでしょう。素敵な作品に感謝と賛辞を
わたしもジャンルを気にせず、楽しいから本を読んだり、映画を見たり、ゲームをしています。ニコニコ超会議に行った時、楽しそうに音楽を作ったり、踊ったりしている人たちを見て、表現方法が違うだけで、根本は同じなんだと思いました。「文学」って、本来「文楽」なのだと思います。音を楽しむから「音楽」、文を楽しむから「文楽」。ジャンルなんてどうでもよくて、文を楽しむことが文学なのだと、わたしは思っています。って、これレビューではないですね。すいません。