第二章終節 オートマティズムver2.2
ありふれた葛藤の末に、泥の人形を破壊する人型。
混沌の影に潜む、空の下にある恍惚の人型の群れ。安っぽいカクテル。箒に掃われる、張り巡らされた蜘蛛の巣と糸。
暗澹の先にある、脳味噌のスープ。振り切った理性の洪水、延命処置に囚われる延髄。
振り出し、スパークし、放蕩し、輪姦する、繰り返しの業。剥き出しにされた猿真似。それを後目に燃え落ちる紅玉。当たり散らかされた応援も絶えた。
私の虚しい胸の内が、通り魔に刺される。放り出した足、頽れた手首。そして、眠りについた姫。
怪しい儀式と古びた世界の邂逅。飲んだくれの現実主義者は、円環と古い家の邂逅に重なる。その乾いた脳髄。テクニシャンの手管に絆されてる阿呆、緻密さは放棄され、目くらましに猿は躍っている。
当たり前の先にある孤独。蠱惑された人体の、伸びきった悲しい顔の群れ。盲目の司祭が治める葬園。司祭は問う。
『累積された立て続けの無理難題と、数多の秩序、頽れた美は何処に』
それを凌辱する。止まぬ円環、眩暈、法律に犯される。
パス。トラベル。世界は移り変わる。
不思議な国のアリス。その足を投げ出した、人型の影。ありきたりな絶望が、巫山戯た戯れを葬り去る。アリスの足は、洪水に呑まれる。振り返った先には、秩序と永遠の象徴がある。それは何もない世界、ありふれた世界、終わった世界。
冤罪を差し出す愚者を葬る司祭。捧げられる供物、心臓の音。
歌姫は眠りにつく。響く絶叫の背後に笑う影、赤い口角だけが浮いている。
眠りすぎた脳に映る、裸に剥かれた蒼天の影。
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