ホラー短歌一首
暗い道
肩をつかまれ
振り返る
鋭い爪と
赤目が光る
で、コチラです。⬇
彼女は走っていた。
先ほどから何かが、追いかけてくる。振り向けば何もいない。
だが何かが、いる。
深夜の住宅街は街灯の明かりがぼんやりして怖い。切れかけた街灯が光ったり暗くなったりしている。
彼女は走った。
息を切らし、それでも走った。
目の先にある自宅。
深夜だけど玄関に明かりを灯してくれている。
(あそこまで行けば…… )
(家に逃げ込めば…… )
彼女は自宅に逃げ込めれば、助かる。安堵できると足を速めた。
ぼんやりと暗い道は自分しかいない。自分の息遣いと土を蹴るハイヒールの音。
風も無いのに、揺れる葉の擦れる音。
ガサガサと、彼女の耳に大きく聞こえてくる。
逃げ込んた玄関先、体が震えてバックから鍵を見つけ出せない。
(早く、早く、お願い!! )
彼女は神に祈った。
その時、
肩にずっしりとした重みと食い込む爪。肩越しに光る赤い目。
彼女はその場に崩れ落ちた。
「にあぁ〜〜ん〜 」
「く、クロちゃん…… 脱走してたの…… 」
(驚かせないで、腰が抜ける… )
飼い猫のクロちゃんは、早く玄関を開けろと彼女にすり寄っていた。
【完】
★ Good!
ふにゃぁぁぁ!
許します、肩に飛び乗ったニャコちゃんなら、ホラーでなくても許します!
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