片恋

貴女はきっとお笑いになる。

私なぞが、貴女に片恋しているだなんて、どうぞ、お笑いなすってください。自分でも、莫迦だと、阿呆だと、思っております。

けれども、貴女をひとめ見た時、稲妻が落ちたのです。目の前が真ッ昏くなったのです。

薔薇の芳香、桜桃の甘み、檸檬の酸味、貴女だけからしか感じられぬこの心地は、もう、どうしようもない事なのです。

お赦しください。神様、私は身の程知らずでございます。お許しください。仏様、私は分を弁えぬ愚か者にございます。

たった一人のおんなのひとに、これほど狂ってしまうだなんて、私には知る由もなかったのでございます。

この気持ちは、想いは閉まっておきましょう。鍵をかけて、どこにも出さずにおりましょう。

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色恋 @takoito_06

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