関口 佐莉の話 ②
あー
だる。
席替え表を見て、絶望する。
「佐莉!大丈夫?」
仲良しのみっちゃんが話しかけてくる。
「もうゼツボー感しかない……」
一向に動かない私に痺れを切らしたのか、みっちゃんに勝手に引きづられて、席に座らさせられた。
「えっお前らまた一緒?」
げええええ!
クソクソ!
なんで杉野と隣なの!?
「いや、みっちゃんと同じ班なのはいいけど……」
なんで杉野も居るんだろ。
あー
きなこもちとこあに癒やされたい!
もう現実逃避しようかな。
「2時間目は国語のテストをやる」
「しっかり休み時間に勉強をしておくこと!」
は?
いや聞いてないんですけど!
って言う顔をするみんな。
先生も急だなぁ。
まあ私は、林科姉いるから全然なんとかなるんだけどね。
〜休み時間〜
「つかれた。席替えあり得ないよ!」
「私と一緒なだけまだいいじゃん」
みっちゃんが私をなだめる。
「でもあれはあり得ないって!」
すると、
「まあまあ」
「それよりさ、いつものとこ行かない?」
みっちゃんが言う。
目と目の会話で分かる。
「いつものとこ」とは、みんなに知れてそうなくらい、いつも行く図書室。
でも、みっちゃんのこの視線は……!
絶対にバレないようにするために、図書室に行くふりをして、第1秘密基地へ行くってことだ。
「行く!」
そう言って、そそくさと去っていく。
とりあえず、杉野と距離を取ることが出来た。
第一秘密基地とは、4階から屋上へと繋がる東階段。
4階が、特別教室とか、備品室とかばっかだから、そもそも人が居ない。
さらに、開かない屋上扉の前のところは、手すり付きの低い壁で隠れるから、そこに居てもバレない。
まさに秘密基地ってわけ。
渡り廊下を渡り終え、角を曲がろうとした時、後ろから呼び止める声が聞こえた。
「ねえ」
その声にバッと振り向くと、なんと杉野が居た。
他にも一応人は居る。
まだ3階だから。
みっちゃんと顔を見合わせ、「多分違う人に向かって言っているんだろう」という事になり、またすたこらと去って行こうとする。
「いやお前らに言ってんだけど」
杉野は呆れたように突っ込んできた。
「何?何か用?」
林科姉が、うざい奴にそうやって言っていた気がするから真似た。
「どこ行くの?」
知ってるはずでしょ?
追っかけてきてまで聞くことかなあ。
「……図書室だけど」
みっちゃんがいかにも「当たり前でしょ」という態度で言う。
「でもそっち図書室じゃないじゃん」
ハッとする。
もう渡り廊下もとっくに過ぎてたんだった!
ここまで来たら、図書室に行くって言えない!
「俺のこと避けてるの?」
えぇ!
お見通しすぎて逆に引く!
「ねえ」
その横に45度傾いた頭。
それになんだか恐怖を感じた。
__________________
はい、オワタ
☆おまけ☆
これをみていたシスコン期留威の心の中。
はあ?
うっざ!
キッショオ!
うちの妹に何してくれとるんだあ!
○ね!
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