「梅田ナイトドリーマー」
もしもブロンクスのあの夜、DJクールハークがターンテーブルを回していなかったなら。
雨は止んでいた。
風もなかった。
ただ、音だけが残っていた。
街の隙間をすり抜ける低いビート。
雑踏。残響。呼吸。
誰もが前を見て歩いていた。
しかし彼女たちだけが、別の方向を向いていた。
音を、言葉を信じていた。
まだ、誰も名前を知らない。
まだ、何も始まっていない。
けれど、すべてはそこから始まっていた。
眠れない街、梅田の歩道橋で。
「今日だけは、あんたに帰ってきてほしかってん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます