魔力の、放出。

 魔法で遊んでるバーベナさんを見てて、少し気になった事ができた。

 そんな風に魔法使ってて、魔力って枯渇しないのかなぁ…?


 ゲームとかだと、MP…マジックポイントみたいなのが必要になってくる筈だけど。


「私は少し魔力が多い方だからね。ある程度遊べるんだよ!」


 誇らしげに言われた。


「なるほど…」

「ツキミちゃんも、魔力多いと思うけど?」

「そうなんですか?」

「収納魔法は、結構魔力使うって聞いたことあるけど…使えないから知らないや!」


 う~ん…魔力、多い方なのかな?

 そもそも、意識して魔法…魔力使ってないからなぁ。『ストレージ』だって、なんかできるけど本当に魔法なのか…、魔力使ってる印象あんまり無いんだよなぁ。


「気になる?」

「…そう、ですね。気になるかもです。」

「うん。じゃあ、簡単にだけど計ってみない?」

「出来るんですか?」


 魔力の測定方法…かなり原始的だった。

 正確には、正しい方法じゃなくて古い方法らしいけど、新しい方法?は、魔石に魔力を込めて計るらしい。

 ただ、少ししっかりした装置みたいなのが必要で出来ないから、原始的な…一定量の魔力を放出し続ける計測方法をするらしい。


「ブレが大きいし、時間掛かるんだけどねぇ…。」

「人によっては…って、事ですね。」

「やってみる?」

「はい!」


 魔力の属性変換は出来ないけど、放出とか込めるのは出来るから、是非やってみたい。

 それに、少し気になる…。私ってどれくらい魔力あるんだろう?魔力多いと、ポーションとか作るのに役立つらしいし、やっぱ多いと良いなぁ…。


「じゃあ、ツキミちゃん。手ぇ出して~。」

「手…はい。」


 差し出した私の手を取って、握ってきた。


「おぉ~ツキミちゃん、手ぇもちもち~。」

「あの…」

「わかったよ…じゃあ、大体これくらいの量を出し続けてみて。」


 手から魔力が伝わってくる。一定の量の魔力が…。

 う~ん、多分大体これくらいの量かな?

 習って私も同じくらいの量を放出してみる。これ、案外難しいな…蛇口捻るみたいに、一定の量が出てくる感じじゃなくて、ジョウロで少しずつ一定量出すみたいな…。

 傾けすぎるといっぱい出ちゃうし、あんまり傾けないと、全然出ない。



 魔力を放出し始めてから、そこそこの時間経ったんじゃないかな?

 魔力を一定量ずつ出すの案外面白い。多分これ、魔力操作の練習になるんじゃないかな?始めにやってた時よりも、少しだけど楽に一定量だけ放出出来るようになってきたし…。


 それに、なんか少し気持ち悪くなってきた。

 車酔いみたいな…。地球に居たときは、三半規管が激弱人間だったけど、この世界に来てからあんまり馬車で酔ってないから、強くなったと思うんだけど…。

 多分、魔力が少なくなって気持ち悪くなったんじゃないかなぁ?


 そろそろ切り上げよう。ちょっと疲れた。


「ふぅ…気持ち悪くなってきました…。」

「えっ!ツキミちゃん、今終わったの?」

「これって、どうなんですか?」


「ううん、スッゴい魔力多いね!」

「そうですね。多いです。凄いですね…。」


 ダリアさんも一緒になってビックリしてる?

 これは…、もしかして私魔力多いのかも…。なんか嬉しい。


「ありがとうございます。」


 ポーション作りとか…いろいろ出来るかも?頑張っちゃおうかな!

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