場面緘黙で周囲から「話さない問題児」や「愛玩人形」のように扱われてしまう愛助。
毒親の過干渉と支配のなかで、「完璧な優等生」を演じ続けている和叶。
小学校時代、周囲から貼られたレッテルのせいで少し歪んでしまっていた二人の関係が、中学での「ある秘密の共有」をきっかけに大きく動き始めます。
ルッキズムや、「悪意のない保護欲」という名の支配など、扱っているテーマはかなり繊細で重め。
でも、それをただ苦しい物語として描くのではなく、二人が少しずつ相手の本当の姿を知り、傷つけてしまったことを認め、ちゃんと謝って、対等な関係になっていくところが本当に良かったです。
そして何より、二人きりになった時の掛け合いがめちゃくちゃ好きです!
しっかり者の仮面を脱いだ途端、甘えん坊でお調子者になる和叶。
そんな和叶に呆れたりツッコんだりしながらも、結局とても優しい愛助。
「君たち、普段と全然違うじゃん!」と思いながら読むのが楽しい(笑)
重いテーマがありつつも、二人が少しずつ「本当の自分」で一緒にいられるようになっていく姿には、じんわりあたたかい気持ちになります。
心に刺さる青春ドラマと、不器用でじれったくて、それでもとても愛おしい二人の関係性。
そんな物語が好きな方に、ぜひおすすめしたい作品です!