迷子の猫を追って入り込んだ洋館で始まる一夜。
洋館に入るまでは、軽やかな学園ドラマが心地いいです。
中に入ってからもしばらくは修学旅行のようなノリが続き、中学生らしい雑談が飛び交います。
その会話が妙にリアルで、少しバカバカしく、気づけば自分も輪の中で聞いている気分に。
雑談が長くなると話を進めてほしくなる作品もありますが、この作品はメンバー同士のわちゃわちゃ自体が魅力。
性格や家庭の雰囲気まで、説明ではなく自然なセリフで伝わってくるのが印象的でした。
後半は一転、洋館に隠された秘密を追うミステリーへ。
子どもたちが自分たちで考え、互いを守り合いながら慎重に状況を切り開いていく姿に、思わず応援したくなります。
謎解きも楽しかったです。
中学サッカー部員と、迷い猫に誘われた洋館から繰り広げられる謎解きミステリー人間ドラマ。
【ミステリー】ジャンルですが、前半は現代ドラマ、後半にミステリー要素が色濃いです。
こじつけ、勢いまかせ展開がないので、考察を楽しみたい方は安心して読み進められます。
ノベルゲームを彷彿とさせるキャラ同士の掛け合いは、まさに青春そのもの。怒涛のチームプレーで閉じ込められた館から脱出を図ります。
元気な中学生といっしょに謎解きしていく感覚で、スピーディーに展開されます。
主人公の飼い猫によって誘われた洋館。
この洋館に"囚われている"のは誰なのか。
また、この猫が"まねく"のは──。
「話の全てが必然だった」とラストに思うことでしょう。
是非ご一読を。
とある洋館に閉じ込められた主人公たちが、友情と発想を武器に悪意に抗っていくミステリー作品です。
主人公たちは、とある学校のサッカー部。
ある日、部員の一人が探していたネコを追いかけ、無人の洋館に迷い込んでしまいます。
不意に声をかけてきたのは、亡くなった館の主人の息子を名乗る人物。
無人であるはずの館には、彼の友人を名乗るガラの悪い連中が数人。
不審に思う主人公たちでしたが、ネコは見つからずじまいで外は大雨。
男の提案もあって、一晩泊めてもらうことを決定します。
しかし、夜も進んだ頃、男は本性を現して⋯
主人公たちは、無事に館から脱出できるのか。そして、男たちはいったい何者なのか。
ぜひ読んでみてください。
サッカー部の少年少女たちが、館から脱出するために謎解きへと挑みます。
序盤はミステリーの要素が少なく、スポーツ青春ものになっているので、面食らってしまうかもしれません。
しかしそれも、キャラクターを丁寧に立てていくためです。
一人ひとりが、リアリティを持って描かれており、会話の節々に家柄や性格などがにじみ出ています。
9人もメインキャラがいるのに、どのキャラクターも魅力的。彼らの軽妙な掛け合いに、いつの間にか虜にされていました。
もちろん、中盤からの謎解きの面白さもしっかりあります。
活躍するのは教養のある久藤がメインになりますが、他のキャラもそれぞれに得意分野があり、ひらめきを与えてくれています。
主人公の新羽は精神面でメンバーの支えになっています。
本作は序盤で「ジャンル違いだ」と思わずに、ぜひとも最後まで読んでください。
キャラクターにリアリティがあるからこそ、日常から逸れた冒険に胸を躍らされるのです。