君と創作少女シリーズ!
大創 淳
序章 創作が始まった日
Episode 001 それは、白い朝靄の中で。
――薄っすらと見える白い世界。
あれは、僕が小学四年生だった秋のこと。
春に桜が咲くように、今は
君と出会ったのは、そんな時だった。
遠い海を渡ってきたかのような青い目、風に
そして白と青のマリンルック。
まるで、とある旅物語のように、君は敬礼をしていた。
その姿がフィルムを通して感光するように、僕の心を焼き付けていった。
――そうして、僕の日常は色彩を帯びていった。
君は本当に存在するのだろうか?
それさえ解らないけど、これから歩む君の物語に僕は寄り添おう……そう思った。
そこから始まる創作少女の物語。
それは、君と共に歩む創作の旅。
広大な海原を進み、航海が始まる。――その光景は瞬く程だったかもしれないけど、そこからの旅路は、僕の人生に多大な影響を
……夢?
目覚めたら、お布団の中。カーテン越しにボンヤリと光が差し込んでいる。見慣れない間取りが異世界を思わせたけど、すぐに思い出した。――そうだ。ここはお父さんの仕事の関係で知り合ったお友達、あっちゃんのお家だ。あっちゃんは僕より一つ年下。お友達というより親戚みたいな関係だ。
……僕にお友達はいない。学校ではいつも一人。でも、別に一人でも大丈夫だと思っていた。少し考えたら何だってできると思っていたし、誰かに迷惑かけることもないから。
僕に取柄なんてない。
勉強だって得意なわけじゃないし、運動は皆の足を引っ張るほど苦手だった。でも、この二つの出会いから、僕は創作への憧れを育むキッカケを得たんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます