片付け
ゆぐ
片付け
最低だね、君のこと
僕はずっと好きだったんだ
もう泣かない、振り返らない
この恋は片付けなきゃな
段ボールにしまって、押し入れの奥へ
中古で買った軽自動車
浜風の匂いと
FMラジオと
彼女の横顔
海辺ではしゃぐ彼女と
浜辺で見守る僕
なんて可愛いんだって
密かにはしゃいでます
夕日が沈んでく光景を
見ている彼女
透き通った瞳は
どこか寂しそうで
胸が苦しくなる
最低だね、君のこと
僕はずっと好きだったんだ
もう会えないんだね
寂しいな
丁寧にしまう、この麦わら帽子を
後ろから抱きついてくれる彼女
仕事中も、
家事しているときも、
まったりしているときも
可愛あげたくなるその笑顔に
いつも癒やされて
何故か僕の母性が
目覚め始める
でも時には甘えたいな
君を抱きしめてあげたいんだ
ありったけの愛情を込めて
強く抱きしめたい
最低だね、君のこと
僕はずっと好きだった
愛していたのに、ごめんね
もう遅いよね
大切にしまう、このおそろいのアクセサリーを
いつのまにかすれちがう2人
こんなにも広かったけ?
この2人の思い出を山積みにした部屋
ずっと一緒にいたかった
でも、もう無理だね
僕のなにが悪かった?
僕のなにが足りなかった?
最低だね、君の気持ちに
気づいてあげられなくて
毎日同じ悩みを彷徨ってる
毎朝起きるときは、心臓が先に起き上がっている
だる重い顔を鏡で見たとき、
なぜ生きているのか自問自答したくなる
それでも時間は進み続ける
地球も彼女も進み続ける
僕も進まなきゃ
彼女との恋は捨てられない
だから押し入れの奥へしまっておこう
進むために
─完─
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