珠美の生涯は夢のために生き、夢のために死んで、夢を叶えることだった!


 98歳でこの世を去った島村珠美は自分の夢を叶えるために天界へ。その夢とは、なんと、あの世で『恋のキューピッド』になることだったのです。

 生きている間も、その夢のために真摯に努力して、徳のある立派な人生を送ってきました。
 98年ものですよ。その根性、あっぱれです。

 そして、いよいよ天界デビュー。

 天界で待っていた亡き家族の説得にも応じず、彼女は自分の夢を語り、最後の審判でも珠美は言います。

「恋のキューピッドになりたい!」

 この一途な主人公がかわいいんです。
 天は彼女を夢をかなえます。そして、その夢に向かう彼女に、寄り添うような味方がいたのです。



 この作品は、恋のキューピッドに憧れ、無事、念願が叶った珠美が、いかに夢を実現していくかという物語でもあります。
 謎もあり、スリルもあり。そして、温かい愛情にあふれた作品。

 物語では『真の番(つがい)』という謎のキーワードが暗躍していますが、そこは読んでのお楽しみ。


 どうぞお読みくださいませ。幸せな気持ちになれます。

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