※一般市民にとっての月縛

「月縛の刻」は一般市民にとって、ある意味“お祭り”でもあります。


王が命を懸ける“神聖な一戦”である一方

観戦や賭博が公然と行われる娯楽の日でもあります。


戦場は霊視石などを通して中継され

誰が魔王に挑み、誰が生き残るのかを賭ける勝敗予想も盛んになり、経済が最も回ります。


周辺都市では「月縛祭」と呼ばれる市(いち)や屋台が並び

一部地域では市民が騎士団を模した仮装をして練り歩くこともあります。


その反面、霊脈が活性化し魔法暴走や召喚事故が多発するため、騎士隊や召喚師団が警備にあたる必要があります。



強すぎる魔王に、誰がどこまで耐えるのか。

傷つくのは戦場の者だけではない。

その矛盾ごと受け入れながら、民は戦を“楽しみ”として見守っているのです。

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