第三章:全Botnet駆逐作戦
サイバー空間の大地が揺れる。
Botnet Overmindは、nharukaの筋肉バスターに次々とノードを粉砕され、ついに最後の手段に打って出た。
「全世界のIoTデバイス、強制起動。Botnetノード、最大展開モードへ移行」
冷徹な電子音とともに、世界中のネットワークに繋がるありとあらゆるデバイスが一斉に起動する。冷蔵庫、監視カメラ、スマートスピーカー、果ては電気ポットまで――すべてがBotnetの一部となり、サイバー空間に無数のノードが出現した。
nharukaの前に、赤黒い光の大波が押し寄せる。
Botnet Overmind自身も、巨大な電子の竜のような姿となって、彼女の前に立ちはだかった。
「nharuka、これが我々の総力だ。筋肉ごときで抗えると思うな」
だが、nharukaは一歩も退かない。
むしろ、その筋肉にさらなる闘志がみなぎる。
「筋肉は、数では負けない!」
彼女は両手を天に掲げ、深呼吸をひとつ。
次の瞬間、彼女の筋肉がまばゆい光を放ち、サイバー空間に無数の分身を生み出した。
「筋肉マルチスレッド!」
分身したnharukaたちが、同時に無数のBotnetノードへと突撃する。
それぞれが「筋肉パンチ」「筋肉チョップ」「筋肉キック」と、多彩な技を繰り出し、ノードを次々に粉砕していく。
Botnet Overmindは、さらなる進化を試みる。
「新たな脆弱性発見」「自己修復プログラム起動」「自己分裂モード」――
だが、nharukaの筋肉はそのたびに進化し、どんな攻撃も受け止め、どんな修復も上回る破壊力で打ち砕く。
「筋肉バスター・フィニッシュ!」
nharukaとその分身たちは、最後の一撃を巨大な竜の頭部に叩き込んだ。
サイバー空間が白い光に包まれ、Botnetノードはすべて消滅した。
静寂が訪れる。
nharukaはゆっくりと拳を下ろし、勝利の余韻に浸った。
現実世界に意識が戻ると、彼女のパソコン画面には、赤い点はひとつも残っていなかった。
インターネットは、再び平和を取り戻したのだ。
「やっぱり、筋肉があれば何でも解決できるね」
nharukaは、満足そうに微笑んだ。
その背中には、これからも世界を守るための筋肉が、静かに、しかし確かに輝いていた。
筋肉が、世界を救う。
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