第15話
雪枝は、ゆっくり瞳を閉じた。
家の前で、こんなことしていいのかなって思ったけど止まらなかった。
愛おしい。
そんな気持ちでいっぱい…。
唇を離すとお互いの口から白い息が出た。
雪枝の鼻先は真っ赤だ。
寒いよね、1月だもん。
「うち、入ろっか」
「いいの?」
「うん。夏生も帰ってくると思うし」
「そっか」
「一緒に食べるでしょ?ロールキャベツ」
「…うん」
――そっか。
そういうことか。
俺、ちゃんと愛されてるじゃん。
ちゃんと。
ちゃんと…。
「雪枝ありがと」
「ん?なにが?」
わかってるくせに。
だって顔が笑ってる。
こんな雪枝と、これからも一緒にいよう。
君の隣にいるからこそ知れるドキドキや優しさや笑顔がある。
悲しみや痛みや苦しみも。
たまに喧嘩して、怒って、すれ違った時は、
また今日みたいに、雪枝と出会った時のことを思い出そう。
好きになったことを、
告白した日を、
キスした日を、
初めて…体を重ねたことを。
そしたらきっともっと好きになって、
もっとキスがしたくなる。
お互いに少し、愛情表現が違うかもしれない。
だけどそれを受け入れて、すべてを愛して、
だから雪枝と一緒にいたいと思うんだ。
「それにしたいでしょ?」
「え」
「今、私と」
「………え」
こんな君の隣にて。
やっぱり彼女はちょっと変態だ。
ちなみにロールキャベツは俺の大好物。
end
君の隣にて。【完】 すりーぷ @mbb2tphorn
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