ルチアーノ

秋月灯

prologue

燃えている。教会は炎に包まれている。僕は走った。

「テレサ、ボルト、アイシャ。何処にいるの。!」教会に入り大声で叫んだ。苦しい、肺に入る空気は炎のように熱くて今にも喉と肺が死んでしまいそうだ。

目の前に一人のシスターが寄りかかっていた。

「アイシャ!」僕はそのシスターに駆け寄った。

「アイシャ早く逃げよう。」

「アル。私は無理みたい。」

アイシャの身体は血まみれでもはや立つことも出来ない。

「アル。お願いがあるの。」

僕の頭を撫でながらいった。

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