君と出会ったので新しい日常になりました

ゆうマツ

第1話 君との出会い

 朝7時に同じようにアラームが鳴る。いつも通りに準備をし、朝食を食べ、身支度をし、高校に通学する。そして高校が終われば、本屋によってから家に帰り、夕飯を食べてから風呂に入り、課題や復習をしてから寝る。これが僕のいつも通りであり、日常だ。けどそのいつも通りそして、日常がある人と出会い、変わっていった。


「これで一学期の授業はこれで終わり~。」

「「やったー!」」

皆がはしゃいでいたが担任は手をたたき、

「ハイハイ、いったん静まれ、喜ぶのはいいが来年からは受験だからな。それだけは絶対忘れるなよ。」

「せんせー、なんでそんなこと言うんですか~」

とクラス全体がいろいろと言っていたが、担任は

「だってさ~、こういうこと言わないと全員忘れるだろ。来年苦労しないように先生が言ってんの。分かったのなら、一日10分でもいいから机に向かえよ」

と担任は言ったがクラスは

「「え~」」

と不服そうに言っていた。クラスの一人の坂口が

「せんせー、家に机がないときはどうすればいいですか?」

と意味の分からない質問をした。すると、担任が

「家に机がないことはないだろw」

と笑いながら返し、クラスが笑いに包まれた。

授業が終わり、ショートホームルームが終わると坂口が川下や東、長井さん、白浜さんたちを集め

「このあと、どこか行かない?」

と聞き、誘われた人たちは行くと答えていて担任はため息をついていた。

坂口は北原さんも誘っていたが北原さんは

「今日は予定があるから、また誘って」

と坂口に言い教室を後にしていった。自分も坂口に誘われたが用事があるからと言って教室を出た。

帰り道にいつもの本屋に立ち寄った。店はそれほど大きくないがいろいろな種類の本が置いてあって帰り際によるのにちょうどよかった。

来年は受験期だからという理由で参考書が置いてあるコーナーで良い参考書を探していたら後ろから

「赤井君?」

と聞きなれた声で話しかけられた。驚き後ろを振り返ってみるとそこには北原さんがいた。

「赤井君だった!人違いかもって思ったけど良かった。」

と言って、北原さんは続けて

「赤井君も坂口君たちのところいかなかったんだね。赤井君はここで何してるの?」

「来年から受験期だから今のうちにいい参考書とか探してる。」

「そうなんだ、なんかいいのあった?」

「今さっき来たばっかだからまだわからないかな。」

北原さんはそうなんだと言いながら隣で参考書を見始めた。

「北原さん、予定あるとか言ってなかった?」

気になり聞いてみた。

「予定?別に何もないよ。あれは誘いを断る方便だから。それより良さげな参考書があったよ!」

北原さんが言ったことに対してそうなんだなぁと思いながら、参考書に目を落とした。


北原さんと一緒に参考書を探していたら一時間ほど経っていた。すると北原さんが

「近々一緒に勉強しない?」

と聞いてきて何でいきなりと思った。北原さんは続けて

「私あまり勉強できる方じゃないから教えてほしいなと思ったんだけど、ダメかな?」

と言われて断る男子などいないと思う。僕はいいよと返事をすると北原さんは、

「ありがとう!」

と言ってくれた。早速、次の日から勉強会を始めることにした。

ここから僕と北原さんの交友関係が始まった。


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