自分から見えている他人がすべてではない、そんな当たり前の事を教えてくれる話でした。
主人公のお寿の生き様、心情を主体にお話が展開していきます。
彼女のつらさに同情しながら読み進めると、回を追うごとに周りの事情も絡まり、見え方が変わってくるのが面白いです。
お寿も大変だけれど、人はみな誰かを羨み苦悩して生きているのだと、なんとも切ない気持ちで読み終えました。
どうにもならない現実の中、どんな選択をするのか、人の葛藤する内面が上手く表現されていて読み応えがあります。
読みやすい長さでまとまっているので、ぜひ目を通して人間の深い感情に触れて欲しいです。
『沼から飛びたつ』は、五十鈴りく先生が描く江戸時代を舞台にした短編小説で、宿場町に暮らす幼い子供・寿(ひさ)と、紅い着物を着た少女・多恵(たえ)の出会いを描いた作品です📖✨。
裕福な家の出身でありながら、家に帰りたくないと語る多恵。そんな彼女を寿は沼の辺りへと連れて行きますが、そこで多恵は足を滑らせて沼に落ちてしまいます😱。
物語は、「生きづらさ」や「贖罪」をテーマにしながら、江戸時代の社会背景の中で、登場人物たちの心情を繊細に描いています🌸。
生きづらさと希望の光が交錯する世界を、ぜひ体験してください!🌊✨