第6話「オヤスミ」

とある平日、夜22時・・・。

俺は、轟誉(とどろきほまれ)。パソコンをつけて配信ボタンを押した。


「はい、お疲れ。」

「お疲れさま~。轟鬼さん、今日はどこのマップ行きますか?」

「いやぁ、いつも通りいきたいけど、まだこれしかいないのか?」

「そうですね。あともう少ししたら増えるんじゃないですか?」

「まあ、少しだけ待ってみるか?WANIさん。」

「そうですね。ちょっと私、こっちのランク回してきます。誰か来たらメッセください。」

「了解。」


俺は配信者もしてるわけではあるが、この人は数年前から一緒にギルドを作ってるWANIさんという女性配信者である。

オフ会などはしてないため声しか聴いたこともないためわからないが・・・。

とりあえずこの人の話し方はとても落ち着いてるのでこちらへも伝染する。


「そういえば、轟鬼さん。今日ご飯なんでした?」

「今日はカレーだったよ。」

「へぇ、私もカレーにしようかな。」

「あれ?また食べてないんだ???」

「そうなんですよ、さっき仕事から帰ってきたばかりで・・・。」

「労働しながら配信って大変だよね。」

「はい、まぁ、頭の中ではずっとゲームのことばっか考えてるんですけどね。」

「もう仕事辞めればいいのに。」

「何かあったらどうするんですか??それとも轟鬼さんが養ってくれるんですか??」

「いや、むりだな。」


そんな感じで毎日結構な時間配信をしてから眠りにつくのが日課である。


「はい、じゃあ、今日もありがとうございました。」

「こちらこそありがとうございました。私は数時間後、また労働です。」

「はい、お疲れ。俺はこれから寝ます。」

「いいなぁ。おやすみ」

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