この日何の日「レトロゲームの日」♪
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 何でも知っている天才レトロゲーマーが、やってきた!この男なら何でも知っていて、皆に大人気!…が、どうしますか?
未来の世界でも、ゲームが人気。
だからか、こんな休日が作られた。
「レトロゲームの日」
今は、レトロゲームが大流行。
この、ゲームショーでも。
「…あのゲーム、むずかしいな」
「それが、良いんだけどな」
「思うように、キャラをコントロールできなかったりすることがあるけど…」
「そのもどかしさが、リアルで良い」
「レトロ感覚、バンザイ!」
「もどかしさ萌え!」
「萌え!」
「レトロが、良いんだ」
「そうそう」
「AI系の発達しすぎは、味気なさすぎる」
「コンピュータが勝手にやってしまうゲームは、面白みがない」
「そこ!」
レトロゲームショーの会場は今、大にぎわい。
そこで、ある天才ゲーマーについてうわさが上がった。
「どのレトロゲームにも詳しい男」
大人の、あこがれの存在だろう。
そのあこがれが、今日、現実になる!
「レトロゲームの日」ということもあり、その男が、ゲーム会場まできてくれたのだ。
「…おお!」
「あの人が!」
「あの人が、天才レトロゲーマーか!」
わき立つ、会場。
「はじめて、生で見たよ」
「オレも」
「今日は、ラッキーだよな」
「ああ」
「普段は、雑誌のインタビューとかでしか顔を出さない男。それを今、生で見ている」
「すばらしい日だ!」
皆の目標のような彼は、会場のステージに上げられて質問攻め。
「…あのゲームをサクッとクリアしたというのは、本当ですか?」
「本当さ」
「エンディングは、どうでした?」
「うん。良かったよ」
「あのゲームには、いきなりレベルマックスのような裏技があると聞いていますが…」
「その通り」
「どうやれば、裏技ができるんです?」
「秘密」
「…さすがは、天才ゲーマー。あなたは、何でも知っているのですね」
「ああ、知っているよ」
そんないいかげんなやりとりが続くと、 1人のじいさんが会場に乱入してきた。
「何を、やっておる!」
「…ス、スティープン博士!」
「わしが開発した貴重なタイムマシンを、こんなふうに使うでない!」
「博士、ごめんなさい!」
男は、大博士の発明したマシンを使って過去の時間軸からやってきたタイムトラベラーだったらしい。
「過去ゲー」に、詳しいわけだ。
ただ…。
男はどのレトロゲームにも詳しかったが、「下手くそ」だった。
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