護りたいもの(身内用)

@tokimi15

第1話 「陽射シ、門ヲ越エル」

【早朝・五番隊・出発前】


隊舎裏の出立準備場に、

空斗・紫音・春陽の3人が揃っていた。



・空斗(4席):本任務のリーダー。冷静な思考と高い分析力を買われ任命。

・紫音(5席):前回の任務で傷を負ったが、今回は完全復帰。

・春陽(6席):五番隊きっての面倒見役。普段は陽気だが、斬魄刀の名をまだ知らない。



春陽が小さな風呂敷に食料と調査器具を包みながら、


「こうして3人で出るのって、初めてちゃう?」


紫音「そうっすね、任務で組むのは多分」


空斗「今回は調査中心だ。

でも、霊圧異常の報告が重なってる。油断はするな」


紫音「調査だけで済めばいいっすけど……まあ、俺がついてますからね」


春陽「その台詞、一番最初に倒れるタイプの人が言うやつやで」


紫音「なんでっすかっ!!」


3人の軽口に、出発前の空気が少し和らいだ。


______________________________________


【隊舎外・穿界門前】


時美と真子が、静かに見送りに来ていた。


時美は空斗に一冊の手帳を渡す。


「これ、前の調査で記録してたやつ。

座標や霊圧のねじれ、参考になるかもしれない」


空斗「……ありがとうございます。責任持って記録します」


紫音「副隊長、俺のことも記録してくれていいですよ?“蝶のごとく華麗な斬撃”って」


真子「“倒れてるとこ”やったら動画で撮ったるわ」


紫音「やめてください!?!?」


春陽「行ってきます、隊長、副隊長。ええ報告持って帰ってきますから」


時美「任せたよ。三人なら、大丈夫」


真子は肩を組むように一言だけ。


「ええチームや。ちゃんと記録残してこいよー」


それを背に、三人は静かに穿界門をくぐった。

______________________________________


【穿界門・通過】


風の渦が巻き上がり、

ゆっくりと三人の姿が門の向こうへ消えていく。


時美は、ふと目を細めて呟いた。


「……がんばってね、みんな」


真子は黙って手を振りながら、


「まぁ、アイツらなら大丈夫やろ。俺らの部下やしな」


と少し笑って言うのだった。

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