閑話 おかしな千鈴さん
「千鈴、おはよー。学校来るの早いじゃん」
「おはよう!」
「おおぅ……しかも朝なのに元気だな」
今朝と言えば晴乃さんの寝顔可愛かったなぁ……いつもは大人びた雰囲気なのに、力の抜けた無防備な顔。また誘われてるのかと思っちゃった。
あれはもう晴乃さんじゃなくて晴乃ちゃんだった。……帰ったら晴乃ちゃんって呼んでみようかな。ううん、いっそ、晴ちゃんはどうかな。うん、いい、響きがとても可愛い。
今日がお休みだったらなぁ。晴ちゃんの柔らかい体を抱き枕にして、顔を埋めながら二度寝してみたかった。そしたらそしたら……
「うん……えへ」
「……なんかキモイ」
□□□□□
「永妻ー、がんばれー、あと一周だぞー」
「は、はぃ……はぁっ、はぁっ」
今日に限って、体育祭のための、体力作りなんて、しなくてもいいのに。
でも、今日じゃなかったら、倒れていたかも、しれない。今日の体調は、はるちゃんのおかげで、すこぶる良い。完走、できる気が、してきた。
それに、どんなに辛くても、私には、晴ちゃんがいる。おうちに帰ったら、素敵な、献属が待っているんだ。
今日は、頑張ってるから、甘えたりしても、いいかもしれない。今晩も吸血を、お願いしても、きっと許してくれるはずっ。
「おーし、頑張ったな永妻。……なんだお前、そんな笑顔で。意外と余裕そうだな」
□□□□□
「おねーちゃん、おかえり。入るね」
「うん、ただいま」
「どうしたの、お顔赤いよ?」
だって、晴ちゃんがあんなこと言うから。一口っていうから、てっきり、てっきり……
それに、ついキッチンでしちゃった。別にやましいことはないけど、はしたない気もする……
「ねー、おねーちゃん。聞いてるー?」
「あっ、ごめんね。どうしたの?」
「吸血したんでしょ?」
うん、した。ついさっきも、した。それに今晩も、する。
はるちゃんてば何で今晩もいいよって言ってくれるんだろう。そりゃあ私が求めたからだけど、そんな風に求めたら求めた分だけ許してくれたら、際限なく求めちゃいそうで……
「……嬉しいけどぉ……でも……やっぱりダメでぇ……でも……それでも」
「ねー、おねーちゃん?」
晴ちゃんはちょっとなんでも受け入れすぎだよね。よくない、よくないよ。そんなだといつかきっと悪い人につけこまれて襲われちゃうかもしれないのに。
あっ、でもでも襲うのが私なら問題ないかも。むしろ私が晴ちゃんのためにも襲うべきなのかも……
「もー、もういーや。変なおねーちゃん。お腹すいたし行くね」
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